44通目 ページ14
『消太さん？』
「どうした？」
抱きしめられたままベットに座り数時間が経っていた
『今日……持ってきたお薬打ってもらいました……』
「！？………そうか…」
『先生にも…迷惑かけたくないなら大人しく病院に帰りなって言われたんです……』
「……病院に帰りたいか？」
寂しそうな声でそう相澤が尋ねると首を横にふった
『体調が悪くなってもいいんです……消太さんと一緒にいたい…この家にいたいです……』
「あぁ」
『もし……死ぬようなことがあっても…消太さんに死ぬ間際まで一緒に……』
「死ぬなんて簡単に言うな！！！」
いきなり大声をあげた相澤に肩がビクッとなった
「頼む……頼むから……」
『消太さん…？』
「最近、お前が体調を崩す事に……本当に不安で……」
『………』
何も言えない
迷惑をかけるどころか不安にさせていたなんて
止まったはずの涙が静かに流れベットにしみを作っていく
『ごめん……なさい…』
「謝んな」
『うぅっ………』
震える肩を抱き寄せられ手を握られる
安心する
だから安心して涙も溢れる
『死ぬのが……怖いです……消太さんとずっと一緒にいたい…』
「あぁ、隣にいてくれ…」
そう言うといつも額にキスを落とすはずが唇に優しくキスをした
『ふふっ……』
「？なにかおかしかったか？」
『違いますよ！幸せだなって……消太さんからのキスはいつでも優しいです』
さっきまで泣いていたはずがいつの間にか泣き止んでいた
『私消太さんのこと大好きです』
「俺もだよ」
『私は消太さんのその何百倍も何千倍も好きなんです』
「負けないくらい好きだ。大好きだ……愛してる」
『ふふっ』
日頃めったにお互いの愛を確認することなんてない
確認しなくてと隣にいるだけで伝わってくる
たまにする確認は幸せに満ち溢れ自然に笑になれる
キスもそうだった
「遅くなった」
『いえ！お疲れ様です！』
体育祭があけたあと暫く入院もしたがすぐに退院
義足もつけまだぎこちのない歩き方だが車椅子の必要もなくなった
「足痛くないか？」
『大丈夫です！もっと慣れていかないといけないので！』
「普通に歩けていると思うけどな」
『まだ支えがないと……』
手には杖が握られてそれを支えに歩く日々
手に力が入らないため手首で固定してあった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 103人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
テル。(プロフ) - 泣きながら読ませていただきました。相澤先生の暖かさでもう涙腺崩壊です。泣いて抱きしめているシーンを想像したらもう、号泣です。とっても感動しましたありがとうございます。 (2018年1月14日 23時) (
レス) id: bef472e781 (このIDを非表示/違反報告)
ななし(プロフ) - 感動しました！！もう涙ながらにラストを読んで…素敵です！ (2017年8月19日 18時) (レス) id: caed5330e2 (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 花松ロンさん» 花松ロンさんコメントありがとうございます！感動してくれたと言っていただけてとても嬉しいです(＞＜)ロンさんのように病気を持っている人がこの作品を見て不快に思ってしまったらどうしようと不安でしたが勇気をもらったと言ってもらえて私もすごく励みになります！！ (2017年5月20日 15時) (レス) id: f1af8bd20b (このIDを非表示/違反報告)
花松ロン(プロフ) - 長くなってしまいすみません。これからも頑張ってください!感動をまたください!病気を持ってるんですが貴方の作品で勇気が出ました。更新楽しみに待ってます (2017年5月20日 14時) (レス) id: 0bffb50e77 (このIDを非表示/違反報告)
花松ロン(プロフ) - 感動しました(号泣)最高です!!相澤先生かっこいいし、夢主さんの最後まで諦めずに頑張る姿、涙が止まりませんでした(泣)とても素敵な作品です!こんな感動する作品をありがとうございます!他の作品も見たんですけど、どれもとても良い作品ばかりでした! (2017年5月20日 14時) (レス) id: 0bffb50e77 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：usagi | 作成日時：2017年5月6日 16時
