想い想われ【相澤消太】 [僕のヒーローアカデミア] (ページ22)

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22通目ページ22

『わぁ……大きい…』

Aの体調がいい日を見計らって車に車椅子を乗せ雄英に訪れた

幸い休日だったため廊下や教室に人通りはなく校長室まですんなりと迎えた

「失礼します」『失礼します』

扉を開くとそこには

「やぁ！君が通野Aさんだね？」

可愛いカピバラがスーツを着て待っていた

『あっ、…！初めまして！通野Aと申します！｣

「ははっ！そうかしこまらなくていいよ！」

そう言うと腕が使えないのを知っているのかお茶をわざわざストロー付きのコップで出していただいた

「まぁ、リカバリーガールと相澤くんから話されてると思うんだけどね！」

『事務の話！！良かったら受けたいなとは思っているんですが……』

「俺は少し反対です」

キッパリという相澤に思わず顔を俯かせてしまった

「こいつは個性で仕事が出来るって言っていますけど体も弱く車椅子です。学校という狭い空間では不自由なんじゃないかと…」

『消太さん…でも私！前の仕事も個性のおかげで事務職をやれていて、今後義足をつける予定なんです…だからっ！』

「うん！お互いの言い分は分かるよ！僕としても君のことはもちろん受け入れたいと思っている！」

『良かった…』

「相澤くん…君の言いたいこともわかるよ？こちらとしても受け入れ態勢を万全にしたいと思ってる！」

小さな両腕を広げウェルカムポーズをする校長

嬉しそうな顔をするAに対して相澤は未だに不安そうな顔をしていた

「君がそんなに不安なのも分かるよ？でも少しは奥さんのワガママを聞いてあげないかい？」

「ワガママって……」

『じゃあワガママ言います！消太さん！働かせてください！！』

やる気満々の表情で相澤を見つめ思わずため息が出る

『体が弱いのもそうですけど……でも！やれることはやりたいんです！消太さん……』

「そんなに過酷な仕事は与えないしここにはリカバリーガールもいるんだ！」

「………はぁ…負けました。完敗です」

『じゃあ！！』

「校長……ぜひ妻を…よろしくお願いします」

そう頭を深々下げる相澤に満足気に頷いた

その場で契約書などの書類にサインをし正式に春から働くことが決まった

「所で相澤くんたち、式はやらないのかい？」

「あぁ、それは……」

『あの……まだ私たち籍を入れてなくて……』

そう。まだプロポーズしただけ

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