想い想われ【相澤消太】 [僕のヒーローアカデミア] (ページ13)

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その日の夜は一睡もできなかった

風邪をひいたAはその影響で肺炎を起こしまた管に繋がれる

静かな病室で機械音が響いていた

もうダメかもしれないと思う瞬間が何回も訪れ同時に疲労もたまっていく

手を握ることしか出来ない何も出来ない自分に嫌気がさす

ーーずっと…隣にいてくれますか…？ーー

「死んだら…隣にいられねえからな……」

相澤のつぶやく声は静かな部屋に機械音とともに響いた

「Hey！イレイザー！」

「あ？………マイクか…」

「元気ねぇじゃねぇかつれねえな！！」

「……」

仕事もあるためなくなく仕事に来て入るが全く手につかない

肺炎は良くなったものの熱は下がらず体調が悪い毎日が続きまたいつあの夜のようになるかは油断できなかった

「イレイザーたまにはどう？最近飲みに行ってないじゃない？」

「あー……すみません。予定があって」

じゃと言ってその場をあとにした

「なーーーんかイレイザー最近連れないわね…？」

「まさか！！！！女か！？！？」

「あんたはそれしか言えないの……？」

『消太さん…？』

「あぁ…起こしたか？」

病室のドアを開けるとちょうど目が覚めたのかまだ掠れている声を出してきた

『消太さん……クリスマス…ごめんなさい…』

「いいよ…また来年な？」

『ふふっ…来年も一緒にいてくれるんですね…？』

「約束しただろ？」

優しい目と暖かい手の温もりは不思議と安心させられる

あまり力が入らない手だが一生懸命握り返そうと震えているのが分かる

『消太さん…？死んだら……一緒にいられませんよね…？』

「……聞いてたのか？」

『聞いてたんじゃなくて聞こえたんです……私…一緒にいたいです……』

「生きろ……生きてくれ…」

泣くつもりなんてなかった

弱々しく言うAの言葉に自然と涙が出てきてしまい握る手に雫が落ちる

『ふふっ……消太さん今日どうしたんですか…？なにか嫌なことでもありました…？』

「お前が……Aがいなくなるのが怖いんだ……」

声が震える

情けないなと思いながらも涙は止まらなかった

『私はいなくなりませんよ…？』

「あぁ…俺が弱気になってもダメだよな？」

『はい…だって今は死にたい理由がありません』

「は……？」

死にたい理由

その言葉に思わず涙が止まった

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