想い想われ【相澤消太】 [僕のヒーローアカデミア] (ページ12)

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『クリスマス……また外出したいです…』

「あぁ、そうだな」

『ふふっ……それまでに良くなるといいんですけど……』

「……」

冬

寒い季節になると体調が悪くなるAにとっては到底外出許可は出ない

そんな中クリスマスはまたどこかに行きたいと言い出したていた

A腹青白い顔で酸素マスクをしながら微笑んだ

「どこに行きたいんだ？」

『どこでもいいんです…またフラットら公園とか…匂いを嗅いでお祭りにたどり着いたりとか……』

「宛もなく行きたいなんて不合理だな」

いつもよりも覇気のない声がさらに心配させられる

『消太さん……もし、もしですよ？私がこのまま死んでしまったらどうしますか…？』

「泣くに決まってんだろ……死んだら許さないからな…」

『ふふっ…病気で死んでしまうのは私のせいになってしまうのです？』

「病気に負けるお前のせいだ」

思わず握っている手に力が入ってしまう

手放したくない

一人にさせたくない

相澤の中でAへの想いもつよくなった

次の日

クリスマスまで残り1週間

『うっ……！！ゴホッゴホッ！』

「……っ！」

風邪をひいてしまったAは咳が止まらず呼吸も苦しそうにしていた

背中をさすり落ち着かせようとするが収まる気配がない

『すみません…わざわざ来てもらったのに…』

「俺のことはいいから早く治せ」

このままだと外出許可なんて降りるわけがない

頑張れと言うしかない、背中をさすることしか出来ないい自分に無性に腹が立つ

『消太さん…？』

「なんだ？」

『来てもらったんですけど少し……少し眠くなってしまったので寝ても……』

「あぁ…時間まで隣にいるから」

『すみません……』

そう言って苦しそうな顔で目を閉じすぐに寝息を立てて寝てしまった

このまま起きなかったら……

嫌なことしか考えられない

静かな部屋に響く寝息だけが相澤を安心させた

ー ……さん、相澤さん… ーーー

「相澤さん。面会時間終わりますよ？」

椅子に座りながら寝てしまったようで様子を見た看護師が起こしに来ていた

はっと目が覚めAを見ると先程よりも安定した寝息でスヤスヤと寝ていた

「あぁ…すみません。今帰ります」

寝顔を確認し看護師に病室をあとにしようとした

だが

「通野さん！？通野さん！！！」

看護師が必死にAを呼ぶ声が響いた

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