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しばらくして、
海軍基地のある建物へ向かうと訓練をする海兵もいればバタバタと動いているものもいる
「お帰りなさい！ヒナ大佐！スモーカー大佐！Aさん！」
扉から顔を出し3人の帰りを待っていたかのようなたしぎ
「あなたもまだスモーカーくんのところにいたのね、たしぎ」
「まだって…スモーカーさんの部下なので、」
ははっと笑いながらヒナに答えると久しぶりの2人も盛り上がっていた
「ここ、泊まる…？」
「あぁ、泊まるってよりかは住むに近いな。場所覚えとけ」
「す、む……家…？」
「……まぁいい」
「た、ただ…いま……」
小さく呟いたAに何を言っているんだとスモーカーが見た
だが、Aの目はキラキラとして真っ直ぐに基地の中を見ていた
Aの頭に手を置きずしっと重みを感じた
「スモーカー…？」
「あぁ、おかえり…」
たった一言、その言葉にAも目を見開き固まった
今まで遠くからでしか見てこなかった明るい窓の家
迎え入れてくれる温かい家庭
憧れていたもの全てを手に入れてしまったように思え襟元を押さえ顔を隠した
その一部を聞いていたたしぎも嬉しそうに微笑み、ヒナはまたじっとAを見た
「あぁそうだ。スモーカーくん上で少し話せる？Aちゃんはたしぎが用あるみたいよ」
「え！？あ、でも……はい！Aさん少しいいですか？」
「…うん」
たしぎの元へかけていくと前のように手を伸ばすと握りそのまま案内されていった
「…話ってなんだ」
「そんな怖い顔しないでよ。ヒナ遺憾。」
上へと登る2人はある一室へと入っていく
机の上に積まれた書類を見る限りヒナの部屋と推測しソファにドカッと座り葉巻に火をつけた
「呼び出したのはあなたたちの事とこの街のことよ」
引き出しから紙を取り出しスモーカーの目の前に置く
「…被害報告？」
「えぇ。最近海軍を襲う目的の海賊が多いの」
ずらりと書かれた海兵の名前に目を通す
そこには
「……家族もか」
同じファミリーネームのものがやけに多いと思い聞くと静かに頷くヒナ
「んなもんお前でどうにか出来たはずだろ」
「そうね。本来これは私の不始末ね。ただ今日あなた達を呼び出したのにはこれも関係しているの」
「…………あいつを囮に使えってことか？」
返事をしないヒナに書類をグシャッと握りヒナを睨んだ
「てめぇ、その目的で近づいたのか…？」
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作者名：usagi | 作成日時：2022年12月25日 15時
