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「で?この後元帥のところに行くんだろ?」
「あぁ、こいつの話をしてくる」
ソファにどかっと腰掛ければ積みに積んだ書類がバサっと落ちた
「まぁただの保護なら子供だし海軍で面倒を見る…が、お前の目的はそうじゃねぇな…?」
「……」
「最終的に決めるのはセンゴクさんだ。肩の力は抜けばいい」
青雉がスモーカーの肩に手を置きポンポンと叩いた
それが合図だったかのように掛けていたジャケットを取り2人が部屋の外へと出る
動けないAにとってはどこに連れて行かれても変わりはない
だって、
“約束”をしたから
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「センゴクさん、連れてきましたよ」
襖を開けるとおかきを食べていた海軍本部元帥・センゴク
いきなりの来訪に急いで食べていたおかきを隠した
「ノックぐらいしないか…っ!」
「いや、別に俺ならいいでしょ。ガープさんもいたんですね」
「面白いもの見れるって言ったのは貴様だろ!クザン!」
「青雉ィ…」
ピキッと音を立てるようにスモーカーの青筋が見える
こちらに気づいたかのようにセンゴクとガープがスモーカーとAを見た
「ここに連れてきたってことは、訳ありか。スモーカー」
「…はい」
Aを腕から下ろし床についた足枷の音で2人が察した
「……能力者か」
「あぁ、動物系の能力者だ。…そこで相談だ、センゴク元帥」
「話してみろ」
青雉とガープが近くの椅子に座り、スモーカーを見た
「こいつを俺のところに置かせたい。そのためにこいつに海軍って肩書が欲しい」
「……それは、何を言ってるのか自分でわかって話してるのかスモーカー大佐」
「だから相談だと言っている。こいつは数年もの間ノースブルーの街を1人で守っていた。実際、1週間近く船で共にしていたが危害どころか海賊船一隻を沈めて捕縛にも協力した」
その言葉に驚いた2人の視線はAに集まった
力が入らないAは座るどころか、床に伏していた
「……一度その子供の錠を外せ。その状態で話しても締まるものが締まらん」
ため息混じりにガープが言い、スモーカーもセンゴクの合図を待ち錠を解いた
「A、起きれるか」
「……ん、」
スモーカーよりもさらに大きい大男3人
起き上がると同時にスモーカーの後ろへと隠れるように退いた
「すげぇな…手懐けてる、というか懐いちまってる」
「お嬢ちゃん、名前言えるか?」
「………っ、A…」
か細い声を発し、ポンチョの襟元を鼻まであげた
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作者名:usagi | 作成日時:2022年12月25日 15時