正義と忠誠と【ONE PIECE】 (ページ21)

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20. ページ21

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賑わう街、人々の笑い声

森一つ見えない大きな建物

何もかもに圧倒された

「……」

「おい、行くぞ」

黒いサングラスをかけいつもの白いジャケットを着ているスモーカー

一方のAは

「………」

白いローブを目が隠れるまで深く被り見えるのは鼻だけ

「口元の傷を隠すにはこれしか……あと、眩しいというので、」

たしぎが困ったようにスモーカーに言うが、何も感想を言わずに「行くぞ」と言うとペタペタとスモーカーの方へと小走りで向かっていった

「お前靴は」

「……ない、」

おそらくサイズがなかったんだと予想がつき足元を見るとテーピングのように巻かれた包帯

既に船の煤汚れで若干の汚れがついた足元

「ほら、首に回せ」

しゃがみ込んで横抱きにすると思えば腕を椅子のようにし、まるで子供を抱えるようにして船を降りていった

「……た、かい…」

「あ？高いの嫌いだったか？」

「ううん…、す、き……」

見る景色全てが新鮮なのか心ここに在らずのような話し方で話してくるA

欲を出すことなく進む方向全てに目が釘付けになる

ただ一般男性よりも大きいスモーカー

加えて海軍の「正義」と大きく入ったジャケットに強面のサングラス

おまけに葉巻2本を咥えている

そんな男が小柄な子供を抱えているとなると街の人にとっては好奇な目で見られるのは当たり前だった

「……こ、れ…わ、たし…こわ、い…？」

フードの裾を掴み口元を隠しながらスモーカーにコソコソと問いかける

「いや、お前じゃねぇから安心しろ」

そう言ってAのフードを外すと眩しい日の光に目が閉じかける

だが、

「いやっ！！」

素早くフードを戻しスモーカーから目を逸らした

「……….こ、のまま……いい…」

「……」

大勢いる海兵たちの船での生活に慣れていたと思ったがスモーカーが思っている以上にAは慣れていない

目の前の景色に見入っていたわけではない、

目の前の人達に怯えていたんだ

「A」

「……」

「嫌なら戻る。調達はたしぎたちに任せればいい、どうする」

「……っ、いく…」

スモーカーの襟元をギュッと掴み表情一つ変えずただフードを掴んだ

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「本当にそれだけでいいのか？」

「………うん、」

人が少ない路地裏に入り、買ってもらった靴を早速履いてみる

サバイバルブーツのような大きな茶色いブーツ

白い大きなフードがついたポンチョ

決して飾った格好ではないが周りで遊んでいる子供達よりも小さく、さらに小さく見える

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