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真夜中にカツカツと音を立てながら扉の前へとたどり着くと鍵をポケットから取り出し開けると月明かりだけで照らされている部屋には少し埃が舞っている
机に伏しながら眠るAに近づき髪を耳にかけると目を赤く腫らしながら眠っていた
「……」
机の上に置かれた少しだけ齧られたパンに冷え切ったシチュー
ベッドへと運ぶためにAを抱えるとさらに軽くなったような重さに眉を顰めた
「……ん、」
気づいたAの目がゆっくりと開くと葉巻の匂いに顔をあげた
「……っ、スモー…カー……？」
「悪い、遅くなった」
大雑把に指に巻かれた包帯に気づき手首を握ると目を見開いたA
「これどうした」
「……だ、誰も……いな、くて……呼んで…た……」
血が滲んだ指先に扉を見ると爪痕がついた扉に目がいった
スモーカーを確認するように掴んでいた手が顔へと触れた
「にん、む……、終わった…の…？」
「終わったから来たんだろ、悪かったな….他の奴らも任務に出ちまって寂しかっただろ」
「…っ、、1人…でも…、出来ること…増え、たの…っ」
「そこの飯も1人で食ってねぇのにか？」
「あ、熱かった…から…っ、冷まして…たの……っ」
「……A、」
ベッドへAを触らせ横へとスモーカーも座るとボサボサの癖っ毛髪をぐしゃぐしゃと撫でるように手を置いた
「…っ、」
「困ったら呼べって言ったが、寂しくても電伝虫は鳴らしてもいい…お前のことだから気ィ使ってたんだろ」
「……だって……っ」
「まぁ今回は俺が悪かった…だけどお前が辛くなるから迷惑かけてもいい、何年の付き合いだ…今更気ィなんか使わなくてもいい」
スモーカーのその言葉に抑えていた涙が目からこぼれ落ち、握りしめた拳にポタポタとシミを作っていった
「…っ、でも…迷惑…っかけ、たくない…っ！腕…も、っ…謹慎も…っ！迷惑…かけ…た、から…っ」
「……お前は悪いことはしてねぇだろ。お前の正義を貫いた結果が今なだけだ。俺は迷惑かけられただなんて1mmも思ったことねぇ」
唇を震わせながらスモーカーの顔を見上げると灰皿は葉巻を置きAの頬に手を添えると生暖かい涙で大きな手も濡れていった
「本当に…いつの間のこんなに泣き虫になったんだよ、」
「…、今まで…っうま、く…できて…っ、、たのに……っ」
手でゴシゴシと目をこすりながら涙を拭くAの目はすでに赤く、Aの手を取りやめさせると、指の腹で掬うように涙を拭き取っていき自然とAの顔も上を向きスモーカーと目が合った
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琥珀 - １８９の所のスモーカーの名前で一つだけ「ストーカー」になってますよ (11月17日 13時) (
レス) id: d10101ae22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2023年1月30日 13時
