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一晩中走り続けたバイクは港の船へと辿り着き目を真っ赤に腫らしたAの目には眩しい朝日が映った
「……スモーカー……」
「寝てたんじゃねぇのか…すぐに出航するぞ、クロコダイルの身柄を届けに行く」
カツカツと靴を鳴らしながら船へ続く階段を登る音に後ろを振り向いた
「……ただいま…」
「……あぁ」
甲板で寝ている海兵が何人も転がり、マストへ寄りかかりながらたしぎもうたた寝をしていた
「……死んだ…？」
「違ぇよ、お前の帰りを待ってたんだろ」
「……私、の……」
見向きもせずに船室へと連れて行かれるが、Aは下に転がる海兵達をじっと見つめていた
「…いいの…？」
「どうせもう時期起きんだろ…ほら、巻き直してやるから」
ソファにドカッと座りAの着ていたローブを上から脱がせた
机の上にはわかっていたかのように救急箱の中身が散乱し新しい包帯まで用意されている
シュルシュルと音を立てながら解ける包帯を見つめた
「暴れたわけじゃ、なさそうだな」
「……うん、」
傷口を見ながら新しい包帯を手に取り巻いていくスモーカー
机の上に雑に置かれた血がついた包帯をぼーっと見た
「お前の場合は高熱に魘されでもすればすぐに治るだろ…本部でまでは大人しくしてるんだな」
「……本部…？行くの…？」
「……あぁ、気に食わねぇがな」
悔しそうに眉を顰めるスモーカーに目を移し、キュッと絞められた包帯の音で終わったことがわかった
「……なにか、あった…？」
「…政府は麦わら達がした事をもみ消そうとしてる」
「……もみけす？」
「あぁ、クロコダイル討伐を俺たち海軍の手柄にしやがった」
バタンと締める救急箱の音に部屋の空気が変わったように冷たくなった
「……どういう、こと……」
「海賊達に七武海がやられたなんてしれたら大事だ…っ、俺達は俺達の正義を貫いてんだ…俺は認めねぇ…」
拳に力を込め机を力で押し潰すかのようにメキメキと音が鳴る
机の上のスモーカーの拳をそっと小さな手で包み込みスモーカーの目を見た
「………私たち、覚えてれば………それで、いい…次会う時…必ず勝つ…」
「……当たり前だ」
Aの着ていたローブが床に落ちチャリンッとなる音に気づいたかのように拾った
「…なんだ、それ？」
「……これ、一緒に…つけたい…」
首からタグを外しプレートと一緒に渡す
ため息を吐きながらも受け取り、器用にチェーンへと通しすぐにAに返した
「これ、も……証、」
「……いいもん拾ったんだな」
「…っ！…うん、」
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琥珀 - １８９の所のスモーカーの名前で一つだけ「ストーカー」になってますよ (11月17日 13時) (
レス) id: d10101ae22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2023年1月30日 13時
