正義と忠誠と4【ONE PIECE】 (ページ1)

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「っ！あぁぁぁぁ………っ！」

下から聞こえるAの悲痛な叫びに牢屋にいたもの全員が反応し下を見るように柵へと寄る

「Aさん……っ！そんな！！」

聞いたこともない悲痛な叫び声に下を覗くビビが口を抑え目を見開いていた

その光景にクロコダイルは堪えていた笑い声を解くように盛大に笑う

「クハハハハ！！いい余興だ…テメェならやってくれると思ってた」

「っ！クロコダイル……っ！！」

ビビがクロコダイルを並んだ時穴から手が伸び見ると鍵を引っ掛けている自身の腕を口に咥え這いあがろうとぶら下がっていた

「…っ！ひっ、は…っへ……っ！！」

「Aさんっ、！」

血に濡れ滑るAの手を両手で引き上げるように持ち上げ上半身が出てきた時、その場にいたものが目を疑った

「お、前……その腕……！」

「はぁ……っ、はっ……私…の、腕……っ」

口から離すと無機物のように転がり手の中にあった鍵を拾いビビに渡した

「…ごめ、ん……あん、まり……もたない……っ、かも…っ！」

「とりあえず止血…っ、！Aさんしっかりして…っ！！」

ビビの悲痛な声にナミは目を逸らし、ウソップも頭を抱えていた

自身の着ていたローブをちぎり肩にもたれかかるAの腕へと縛る

強く締めても止まらない血に顔が青ざめていった

「……っ、なんで……っ！なんで…！！！」

「ビビ……いい…、早く…開けてあげて…」

床に落ちた鍵を握りしめビビの手に握らせる

「でも…っ！！でもAさんが……っ！！」

「ビビ……っ！！！」

支えになっていたビビを突き飛ばし倒れる

失った腕の左肩を抑えながらフラフラと立ち上がり大きく息をした

「今っ、やるべきこと…っ！考えて…！」

「Aさん…っ、」

「ここで、泣いてるだけ……っなのは…っ！！違う…！！」

真っ赤な手でかきあげる銀の髪の毛は赤く染まり、金色の瞳は揺れていた

ビビに持たせた鍵を拾い牢屋へと足を向ける

鍵を差し込み回そうとガチャガチャとやるがうまくはまらない

「…っ、なんで…っ！」

「偽物に決まってるだろ……バカ犬が」

「！！」

耳元で囁かれた声にハッと気づき手に持っていた鍵は砂になって崩れていった

「…っ！クロコダイル！！…っ、！」

「いやぁぁぁ！！！」

右手の大きなフックがAの体に突き刺さっておりフックには本物の鍵が引っ掛けられていた

「あ……っ、な…ん…っ、！」

鍵を素早く取り鍵穴に差し込むが砂で身動きを塞がれプルプルと震える腕を伸ばした

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