気まぐれウツボとネコザメちゃん (ページ37)

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トレイ先輩が怪我をしたとケイト先輩から連絡が入った。
フロイドに保健室に行くと言って教室から走って保健室に行くと、いつかのオレンジ髪と、黒髪のスペードのスートの子とユウちゃん。
ロゼに、ケイト先輩が既に集まっていた。

ト「フラーラまで来ちゃったか……すまんな心配かけて」

『ケイト先輩に教えて貰って……それより怪我は……』

ト「軽い捻挫だよ安心してくれ」

ユ「あの、すみません。それで怪我した時のお話聞かせてもらっても良いですか？」

控えめにそう告げるユウちゃん。
話の腰を折ってしまったようで、ごめんなさいと小声で伝える。

ケイト先輩の後ろで大人しく話を聞く。

階段を降りようとしたロゼが踏み外したのを庇ったらしい。
ロゼは僕の意思ではなく操られているようだったと言った。

ケイト先輩の方をチラッと見ると、少し怒気を含んだ冷たい目で見られた。
オクタヴィネルが絡んでると思われて仕方がないかと一瞬納得するもマジフトは元よりコチラのフィールドでは無い……割が悪すぎる。

違いますよの意味で軽く頭を横に振ると、目付きが変わった。

アズールへ一報入れなければね

ああ、でも、この大会に将来を掛けている生徒も多い……ならば、私の知らないところで1枚噛んでいてもおかしくは無い……。

トド先輩には近づかないでね

レオナ先輩とアズールが組んでいたら……

嗚呼、なんて面倒な
今回は目を瞑ろう。

巻き込まれたくないし、フロイドも望んでない。

それに、やる気に満ちた後輩の出番を奪うのは心が痛むわ

そっと保健室を出てサムさんのお店に足を進める。
美味しい紅茶とミントキャンディーを買ったから、そのまま寮の部屋にこもる。

私は暫くじっとしていよう。
そもそも大会にも出ないしね

それにしても……
焦げたハートの女王の銅像に、壊れたシャンデリアロゼのオーバーブロット……

その全てを見てきたユウちゃん
トラブル体質を通り越して生成メーカーじゃないかしら……

フロイドが気に入るのもわかる。
これだけ、トラブルに巻き込まれる人もそうそういない。

頑張ってねユウちゃん。