気まぐれウツボとネコザメちゃん (ページ34)

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フロイドと買い物に行くはずだった。
なのに
なんで私は今フロイドの腕の中でしかもラウンジに居るんだろう？

アズールとジェイドを中心にスカラビア寮の宴状態待って、訳が分からない。

おめでとう！！やっとか！幸せにな！！

と飛び交う言葉
ここは本当にNRCなの？

フロイドに談話室で告白？されてどこからとも無く出できた寮生たちにラウンジまで押しながされ、いつ用意したか分からない大きなホールケーキやら『祝！カップル誕生！！』とデカデカ書かれたボードに飾り付け……

いつからこの寮は暇になったの？
そんな暇ないわよね？

私を担いでいるフロイドも予定が狂って不機嫌かと思えば、この中で1番喜んでるしなんなら、嬉し泣きまでしてる。

『ふ、フロイド……？』
フ「なぁに、フラーラ」

涙でグズグズになりながらも優しく頭を撫でてくれているフロイド

『わ、私、恋とかまだよく分かってないの……それに、本当に私でいいの？』

心の中にある1番の不安を吐き出せばキョトンとしたように目を丸めて

フ「そんなこと？オレさぁフラーラとずぅと一緒に居たいしいつも頑張ってるフラーラが好き。
可愛いなぁ綺麗だなぁっていっつも思ってるよ？
だから離したくないし、フラーラ以外と一緒になりたいなんて俺思ったことないよ
あー……だからさ……フラーラの1番近くに居させてよ」

ギュッと背中に回された腕に力が入った。
そっか、私もフロイドと一緒だ。

『私も……フロイドの1番近くに居たい。笑ってるフロイドも、怒ってるフロイドも、隣で見てたい。
フロイドが隣に居ないとやだよ……』

フロイドの、腕に回していた自分の腕に力を入れて抱きしめる。

「『隣にいさせて欲しい』」

お互いの重なった声に、2人して笑った。
周りにいた寮生が一斉に騒ぎ出す。
この日は本当に派手に騒いだ。

歌って踊って。
飲んで食べて。

みんなが祝ってくれて、ジェイドとアズールは終盤泣いていた。

幸せだなぁ

ソファーに座って、ドリンクを飲んでるフロイド。
組んでいた足を組みかえる。

『カッコイイ』

カランとフロイドのグラスの氷が音を立てた。
スっと伸びたフロイドの腕が頭の後ろに回されて唇に柔らかい感触が当たった。

フ「かぁいいね」

ため目を細めてニッコリ笑うフロイドは、可愛いよりもやっぱりかっこよく見えた。

改めて今日
私はフロイドの恋人になった