気まぐれウツボとネコザメちゃん (ページ29)

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ある日の教室

いつもなら隣に居るはずのフロイドは「オレジェイドのとこ行ってくる〜」と可愛らしく笑ってジェイドの教室に行ってしまった。

なのでいつもの席で寝ていてもフロイドが居ないから落ち着かない。

「おっ！ブルビー1人じゃん」

目を向ければオクタヴィネルの人魚くん

『フロイドにふられた……』
「いつも一緒だもんなぁえ！？てかお前らやっぱ付き合ってんの！？」

教室中に響く人魚くんの独り言により、私の周りに飛んでくるポムフィオーレ寮生とオクタヴィネル寮生たちに吊られてハーツラビュル寮までもが来た。

オクタ「なになに？何があった？」
ポム「付き合ってたのは知ってたけど詳しく聞かせなさい！」
『付き合うって番ってことでしょ？そんな関係じゃないわよ』

「「はぁ！？！？あんだけベタベタしといて！？」」

私の記憶上初めてクラスがひとつになったと思うわ

『うっさいアンタたち』
オクタ「え！？え！？だって式典の時おぶられてたじゃん！？アレ何！？何だったの！？」

ポム「そもそも何でアンタをほっといてる訳！？フロイドは！！なに！？ヘタレだったの！？」

「「そもそもアンタら距離感おかしい！！！！つか寮長たちは何でほっといてるんだよ！！！！」」
『うるさいそれに、フロイドと番にとか私考えたこと無いわよ……』

ポム「……うちの寮長につたえとくわ」
オクタ「俺も……このままじゃフロイドが不憫すぎる」
ハーツ「こんど、何でもない日のパーティー来いよ……トレイ先輩とかそういう話詳しいだろうし」

『アンタたち本当になに？もう……ヴィル先輩の所にも行くし、ロゼのお茶会も行くわよ……』

ハーツ「てか、そもそもフラーラの好みの男ってどんな？」
『えー……ヴィル先輩と、ロゼとジャミル……？あ！あとレオナ先輩も可愛がってくれるし……トレイ先輩も……』
ハーツ「いや、そーじゃなくてさぁ」
オクタ「こいつになら人生捧げていいって思えるヤツいないの？」
『兄さん』
オクタ「身内以外」
『えぇ…そんなの考えたことないわよ……』

頭を伏せて目を閉じる

好きな異性とか番とか……
でも一緒にいたいと思えるのは……

『フロイド……？』

ハーツ「あらやだ、この子無自覚だったわよ」
オクタ「今日はお赤飯炊かなきゃ」
ポム「やだぁこの子ったら急に女の子の顔しちゃってんもう」

『ちょ！？ちょっとやめなさいアンタたち！そんなに撫で回さないでよ！！』