気まぐれウツボとネコザメちゃん (ページ19)

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植物園でレオナ先輩とお昼寝をしていたはずだった

目が覚めて、体を起こすとレオナ先輩は居らず、変わりに先輩の上着がお腹にかけられていた。

洗濯してお返ししよう……

シワにならないように軽く畳んで1度寮に持ち帰った。

寮に戻って談話室を覗くと、突進してくる190cmの巨体……
サッと避けると大股で近づいてくる。
表情は伺えない(そんな余裕なんてない)

ジリジリと壁においつめられ、俗に言う壁ドンをされている今の状況……

トキメキなんてものはなく、じんわりと冷や汗が出る

教室でのイザコザ以来今日はフロイドとは話していない。

フ「ごめん……」

か細く伝えられた謝罪。
ごめん……それは私が言わなきゃいけない言葉だった

フ「フラーラに怪我して欲しくなかったのに……オレ……フラーラに怪我させちゃったぁ」

ボロボロと泣きながらごめんねぇと抱きしめながら謝り続けるフロイド

『私の方こそごめんなさい。心配して止めてくれたのにムキになって……それにフロイドが気にしている様な怪我はしてないわよ？だから安心して…？』

まだ泣いてるフロイドの背中を撫でながら抱きしめる。

フ「ほんとに？でも、腕赤くなってた……」

『ほんとよ？全然痛くないし、赤くなってたなんて知らなかったわ……』

赤くなっていたなんてほんとに知らなかった。

『心配してくれてありがとう。今日は賄いフロイドのリクエストなんでも聞いてあげる』

フ「オレ、フラーラのオムライス食べたい、ふわはわのやつ」

『ふふ、任せて？』

ギューッともう一度抱きしめ合ってフロイドはジェイドの所へ戻っていった。

久しぶりに今日はラウンジに出ないとと思いながらレオナ先輩の上着を洗濯する。

なにかお礼しないといけないわね……
何がいいかしら……

明日にでもサムさんのお店に行ってこよう。
ロゼのお見舞いの品も見たいし。

洗濯も終わったし、早いけどラウンジの支度でもしようかしら。

着替えずにラウンジの厨房へ行き掃除をして、そのままホールの掃除も行い。チェック表に印をつけて道具を片付ける。

スタッフルームのロッカーは使用しない為、1度部屋に戻ってシャワーを浴びてからラウンジの制服に着替える。
髪もきちんと纏めジャスミンの香水をかければ完成

今日は頑張らなくっちゃと意気込みながら再びラウンジへの戻った。

なんのトラブルもなく営業を終えて賄いを作るだいぶ作り過ぎたけど、ジェイドがいるから大丈夫。