気まぐれウツボとネコザメちゃん (ページ13)

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ネコザメとハロウィンページ13

贈られたドレスに袖を通すと肘から下は緩く広がり包帯が解けたようなイメージのデザインになっていた。

マーメイドドレスの裾は袖と同じく包帯が解けて床を擦る。
左側には大きくスリットが入っているものカットラインが目立たずかなり手が込んでいる。

ただスリットがかなり大きいため黒のロングブーツをあわせた。もちろんタイツも履いて。

ドレスと一緒に入っていたベルトはアズールのハーネスの様な物とは違ったので少し安心した。
とりあえず、腰に1つと左足に細いものを2つ。首にはレザー調のチョーカーをつけ、ハットを被る。
髪は三つ編みを纏めてアップにした。

アイメイクは少し濃いめのラベンダーカラーにリップは暗めのローズ。

あまり着ないドレスにいつもと違う化粧。
自然と背筋が伸びる。
口元を緩ませながらラウンジへと向かう。

コツコツと踵の高い靴特有の上品な音が先程まで賑わっていた廊下に響く。
慌ただしく動いていた寮生も足を止め振り向く。

今ならフロイドの気持ちが分かる。
これは何かしてやりたいと悪戯心が刺激される。
でも我慢。
軽くウインクだけしてラウンジへと足を進める。

足取りも軽く鼻歌を口ずさみながらラウンジの重たい扉を開けた。

ミーティングで良く使ういちばん広いテーブルにアズールとジェイドが座っていた。

『おまたせ、2人とも』

ジェ「フラーラよく似合っています」

『ありがとうジェイド』

ア「気に入りましたか？特注のあなただけのドレスですよ」
『ええ！とても気に入ったわありがとうアズール！』

アズールの隣に座りテーブルの上を見た
どう見ても私の作ったおまもりが置かれている
『あら？これ…』
ア「ラウンジのお菓子と一緒に売ろうと思いましてね」

『でもこれ、全部試作品みたいなものよ？』

ア「涙の効果も、勿論あなたの魔法陣の効果もありました。売っても問題ありませんよ。」

『そう？ならいいけどそれよりフロイドは？』

ジェ「フロイドはメイクを落としてますよ、もう時期来ると思います」

ジェイドに頷いて
背もたれに体を預けて目を閉じる。

ア「ドレスにシワがよりますよ」
『少しだけ…フロイドが来たら起きるわ』
ジェ「レディーがはしたないですよ」

ジェイドがブランケットを掛けてくれた。
フワッと欠伸をしてそのまま寝た。

アズールとジェイドで今日の打ち合わせの続きを始めてかれこれ1時間ほどしてからラウンジの扉が開いた。