13話 ページ14
何で男性に嫉妬しているのか自分でも分からなかった。
でも、胸の痛みは増すばかり。
私なんかが隣に立ってもいいのか？
私なんかが貴方と共に歩んでいいのか？
その答えが見つからなくて、胸が痛い、ざわざわするんだ。
『中也さんっ……』
「？ど、どうした？」
少し狼狽える中也さん。
私は中也さんに抱きついた。
別に、自分がいてもいいか考えなくて云い。
彼が云ってくれればいいんだ。
『…私、貴方の隣にいてもいいですか？』
中也さんは身長が少しばかり低いので、私の顔は肩の上に乗っている。
彼からしたら、私がどんな顔をしているかは見えないが、大体の検討はつくのだろう。
中也さんは、優しく私の頭を撫でながら云った。
「そうだな……不安か？」
『……はい』
すると中也さんは、私の耳元に口を近づけて、小さな声で告げた。
「そうか…なら、聞いてくれ。
俺の隣に居てくれないか？A……」
『……はい、私でよければ』
再び溢れた涙は、悲しい涙ではなかった。
嬉しい、幸せの象徴のような涙だった。
すると変わって中也さんは、明るい声でいった。
「……よし、という訳で飲みに行くか！」
『太宰さんも一緒にどうですか？』
「いいのっ？！」
中也さんは、厭そうな顔を私に向けているが、こうして、拗ねた人間を此処に置いていく訳にもいかない。
どうせ芥川さんや、立原さん等にぶつけるんだろう。
『人数は多い方が愉しいですから』
愉しい、そう思える空間が有るだけで私は十分だ。
なのに、中也さんはまだ私に幸せをくれる。
まだ十分だなんて、云えないです。
++++++
「A〜……」
『はいはい、飲み過ぎですよ、中也さん』
絡んでくる中也さんの背中を擦りながら、呆れ半分心配半分で云う。
一方太宰さんは＿＿
「ねーねーAちゃんは呑まないのぉ？」
もの凄いお酒を勧めてきます。
太宰さん、それ日本酒や、私直ぐに撃沈してまう。
『私はお酒は余り………んっ？！』
「ほらァ〜、呑めよ、うめェぞォ？」
いきなり何だと思えば、中也さんが、私に無理矢理お酒を呑ませてきた。
そうか、私未成年じゃないし、彼の恋人だから訴えられないのか。
「あー……中也やったよこの子………」
『あづい"……………』
喉が焼ける様に熱い。
久し振りに喉を通した酒は、私の脳を溶かすぐらいに熱くしていった。
と云うか中也さん、このお酒強くないですか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 199人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - いちごーやさん» ありがとうございます！私も中也さんは好きなので書いてて楽しかったです！ (2018年5月14日 22時) (
レス) id: f6bf850175 (このIDを非表示/違反報告)
いちごーや(プロフ) - おもしろかったです！自分中也大好きなので嬉しいです (2018年5月14日 18時) (レス) id: 31569d9530 (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - 紅奈さん» 太宰さんは謎が多いままですね……全部早めに解いていかないとです！大丈夫ですよ、伝わります！ (2018年5月14日 7時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
博識のうさぎ(仮)(プロフ) - ゆうゆ@かじゃらぶさん» ありがとうございます！こんな駄作応援していただけて嬉しいです！ (2018年5月14日 7時) (レス) id: e5b267ef9c (このIDを非表示/違反報告)
紅奈 - 文章がおかしいと言われたのでもう一度 太宰さんは中也さんと夢主ちゃんの両方が好きであってほしいという事です 何度もスミマセン (2018年5月13日 20時) (レス) id: c831905666 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：博識のうさぎ(仮)
| 作者ホームページ：
作成日時：2018年5月13日 10時
