名を付けるならなんと呼ぶ Ⅱ【ONEPIECE】 (ページ25)

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◆ローside

アシュロフを倒した。

別段手応えも緊張もスリルもなく。
これが北の海1600万の懸賞金の海賊か、と冷静に分析する。
だが、コイツはかなり多くの悪さをしていたからこそこの懸賞金なんだろう。実力自体はそんなに強くない。

スワロー島で倒したヴォルフの息子、バッカの方が余程強いとローは思った。

矢張り、偉大なる航路(グランドライン)を目指す海賊と、北の海でこんなクソみたいなビジネスをしてデケェ面してる海賊とじゃ、レベルが違うらしい。

それがわかって良かった、と考えながら刀を鞘に収めた所で、Aがひょこりと顔を出した。

「さすがですね」

Aは別の部屋で戦っていたから、結局その戦いは見られなかったが、移動する前俺の周りにいた雑魚共を一瞬にして一掃していたし、
今だって、けろりとしている。

フードが無くなったせいできょとんとこちらを見上げるAの顔が良く見える。
改めて眺めてみても、矢張り可愛らしい少女という印象しか感じなくて、
とても1000万の賞金首を倒したあととは思えないが、確かな実力の持ち主ーー、というよりも、もう既に期待以上だった。

そしてまた、Aは俺に頭を下げて、
感謝の言葉を述べる。

気まぐれだと返しても、関係ないと言ってもう一度深く頭を下げたまま礼を述べた。