名を付けるならなんと呼ぶ Ⅱ【ONEPIECE】 (ページ24)

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淡々と言ったお礼は、素直に思った事を述べただけだったのだが、ローは予想外に顔を顰めて不機嫌を顔に出した。

「辞めろ、まるで俺が人助けしたみたいに言うな」

至極嫌そうな＿＿＿＿歯に衣着せぬ物言い。

「俺も元々この手の類の商売は胸糞が悪いから嫌いだ。自分のやりたいことをやっただけだ。」

嫌いだ、とローは言った。
そうか、嫌いなのか、と言葉を咀嚼して、ああ、そうだ、私も嫌いなのだと自分のきらいを理解する。

頭を下げていた私の顔の横に、ふわりとローの手が触れる。そして、結い上げた髪からはみ出し垂れていた髪の束をすくって、私の耳にかけた。

少しのくすぐったさを感じて、身体に力が入る。

「……だがまぁ、礼儀正しい人間は好感が持てる。その礼は受け取っといてやるよ」

また、ぽん、と私の頭に優しく手を置いて、それからさらりと軽く頭を撫でられた。

「軍に突き出すようにコイツら縛るぞ。手錠なら山ほどある。念の為“幹部”の情報も聞かなきゃだしな」

そう言ってくるりと踵を返し、ローは手錠を取りにだろうか、ふらりとどこかへ行ってしまった。