名を付けるならなんと呼ぶ Ⅱ【ONEPIECE】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:15 hit、合計:27,588 hit

Ⅷ 蛇に勾引かされた罪人ページ2

蛇に勾引かされた罪人
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
へびにかどわかされたざいにん

アジトを2つ回った頃には、もう深夜と呼べる時間に差し掛かっていて、町はより深い静寂に包まれていた。
先に乗り込んだ2ヶ所は、どちらもダミーだったようで、今の所何の収穫も得ていない。

2人で行う潜入には慣れ始めた事もあり、Aたちは敵に発見されることも無く任務を遂行していた。

このまま手応え無しが続けば困るな、と危惧し始めた3件目の建物への侵入。
難なく敷地に入り込み、窓から建物内にはいった辺りで、Aはすぐに異変に気づいた。

「ここ。地下があります」

「！…それは確かか」

「ええ。しかも、かなり広い空間…。」

Aは、五感が普通の人よりかなり鋭い。
特に聴力はかなりのもので、普通の人は聞き取れない超高音や微細な音も聞き取れた。この能力は、街中で情報を集めるのにも大いに役立ってくれた。
お陰でこうしてアジトの場所を探し出すことができている。

ローの目がすう、と細められる。

「地下への入口を探すぞ」

こくりと頷いて歩を進める。
案の定、建物の奥に真っ直ぐ下へと続いている階段を発見した。
巡回している監視の目を潜りそこを降りると、やたらと重厚な扉が鎮座していて。

「こりゃ随分とおあつらえ向きだな」

「ようやく、ですね」

一目見ればここが“アタリ”だと確信できた。