名を付けるならなんと呼ぶ【ONEPIECE】 (ページ9)

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そんな中、またパァン、と銃声が路地裏に木霊した。
打ったのは3人組の海賊の1人。さっきと同じ音。どうやら先程銃を発砲したのも海賊の男達の様だ。

その刹那。地面を蹴ったフード野郎が物凄い速度で海賊へと距離を詰め。
くるり、と一回転した。その瞬間、

「っぐ、うわあああああっ！！！」

海賊の1人が大きな叫び声を上げ、崩れ落ちた。
一瞬の出来事だった。消えたかと勘違いしそうになる程の目にも止まらぬ速さで、フード野郎は大きな男の背後に周り、おそらく脚の健を切ったのだろう。

……あれは一般人なんかじゃねぇな。

憂いは杞憂に終わった。
一般人じゃないなら手出しは無用だ。しかも、あの様子を見るに、複数人相手とはいえ確実にフード野郎の方がかなりの上手だろう。

……どうせつまらねぇ小競り合いの末の喧嘩か…賞金稼ぎだろうな。と辺りをつけ、それならばと去ろうとした。

その時。

「……なんのおとー？」

その場に似つかわない、幼い声がして。同時に銃声がまたパァン、パァン、と響いた。
ハッと其方を見やると、フード野郎の後ろの路地から、寝間着を着た子供が、ひょこりと出てきたのだ。

なんでこんなところにガキが。
それより不味い。その位置は。

俺の能力じゃ間に合わない。既に放たれている弾丸は絶対に子供に当たる。いや、もう当たっているだろう、そう確信していた。