名を付けるならなんと呼ぶ【ONEPIECE】 (ページ48)

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目の前でウェイターに注文をしているローをじ、と眺める。

これまでは初対面の緊張感の中だったり、作戦遂行中の闇の中だったりであまり意識していなかったけれど。
たぶん、かなり整った目鼻立ちをしている。
美醜に疎いAでも何となくそう思った。

染み付いてしまったような暗いクマのせいで、鋭い目付きが強調されている。そういえば、私は能力のせいで夜行性だからいいけど、ローはちゃんと寝ているのだろうか、なんて考えた。

そんなに長く見つめてはいなかったと思う。けど、ローは私の視線に気付いていたみたいで、「なんだ」と低い声で言ってきた。
ほんとに、周りのそういうのに敏感みたい。

「…いえ、一緒に食べるんだなぁ、と思って」

「なんだ、…別にてめぇが嫌なら移動するが」

「いえ、この後の話もしたいですし。ただ…」

少し言い淀む。別に、本当に深い意味は無い。
私とこの人は他人で、今はただ、目的を共にしているだけなのだから。

「……誰かと食事を取るのは久しぶりだなと、そう思っただけです」

そう言って私はまた食事の続きを口に運んだ。

こんなことで調子を狂わせる訳には行かない。