名を付けるならなんと呼ぶ【ONEPIECE】 (ページ40)

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警戒のレベルも低く、俺もAも全く能力を使うことも無く簡単に中を捜索出来てしまった。その時点で、もうここが“アタリ”の線はだいぶ薄いな、と予測はしていたけれど、案の定その予想は当たっていて。

「……だめですね、ここには大した情報は無さそうです。」

「おそらくアジトでもねぇな。ダミーだ」

「そうみたい」

結局、1つ目のアジトは大した収穫を得られなかった。

「次行くぞ」

返ってきたのは無言の肯定。
それが嫌だとは思わない。

落ち着き払ったAの様子を見て、ほんのりと感心する。大した肝の座りようだ。

そうして俺達は、2つ目のアジトへも難なく侵入した。

「先刻より見張りが多いな」

「ここは……ちゃんと使われてるアジトみたいですね」

明らかに先程よりも敵の数とその能力の差はあるものの、それでも雑魚海賊団、といったレベルだ。さっきのアジトは雑魚以下。ただの雇われ商人だったんだろう。

「……あの部屋」

Aの目線の先に、見張り。

「わかり易くて助かるな。」

「……中に、……8人。」

静かに告げられたのは、おそらく中にいる人の人数だろう。
「音か」と言うとAがゆっくりと瞬きした。
こういうことが出来る奴を、ローは知っている。