名を付けるならなんと呼ぶ【ONEPIECE】 (ページ34)

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「…………私は、太陽の元で本領発揮出来ないんです。日光の下だと、せっかくのアドバンテージが活かせないので。夜の方が色々と、動きやすいんですけど…」

吸血鬼、な。確かに昼間っから活動する様子はあまりピンと来ない。

「まぁ、たかがアジト2つ回るくらい1晩あれば十分だ」

そう返してやると、Aはへぇと訝しむように首を傾げた。

「そこまで豪語するからには、貴方はかなり役立つ能力でもお持ちのようで」

「考えはある」

「…………一応信じましょう」

多くは語らない。手の内も明かさない。
それに対してAは追求も、非難もしない。

「なら、今夜9時、ここに集合だ。」

かつ、と地図に目印を記入する。

「別々に動いて情報を交換する訳ではなく、一緒に行動するんですか？」

「あぁ、俺はテメェにも興味があるからな」

「……分かりました。じゃ、私は1度、宿に戻って準備します」

随分物分りがいいんだな、と思った。
何かあれば自分ひとりで離脱する算段でもあるのだろう。少しも臆せず、ローの力量を測ろうとすらしなかった。

もっと、何故俺がジョーカーを追っているのかだとか、俺の能力についてだとか、色々知りたがるかと思ったのに。そんな素振りもみせずにあっさりと共闘を許されたことに肩透かしを食らったようだ。