放浪少女は今日も自由に海をいく【ONEPIECE】 (ページ8)

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そんな中、たん。
という軽い音と共に、甲板にほんの少しの軽い振動。

何故か飛沫の中では無く、背後から声が聞こえた。

「っぶなーい！！ブレーキ踏んだら爆発したんだけど！！！」

久しぶりに聞く、明瞭ではっきりとした声。
振り返ったそこには、からりと笑顔で笑う女。
＿＿＿＿Aが、

「みんな久しぶり〜！」

ひらひらと呑気に手を振りながら立っていた。

「「いやそんな派手な登場あるか！！！」」

基本ボケ担当の俺ですら突っ込んでしまった。えへへと笑っているA。クルー全員で何してんだとまくし立てると、乗ってきた車が爆発したと言ってのける。

は？海の中で車？と全員が首を傾げる。

「うん！車をね！水陸両用に出来ないかと思ってね！いろいろ改良して、めっちゃ良い感じだったんだけど、ぶっ飛ばし過ぎたみたいでブレーキ踏んだら急に熱もってさぁ。」

爆発するから焦ったよねー！とけらけら笑っている。馬鹿かコイツは、と全員が思ってたと思う。まじで。

「は？おま、もしそれ海のど真ん中で爆発してたらとか思わないの……？」

「そしたらまぁ、……泳ぐ？」

「とびきりの馬鹿かおめぇは」

「えへへ、嘘だよちゃーんと予備の水上ジェット引いてるから〜！」

ほら、と指を刺されて後ろを振り返ると、確かに爆発して黒くなっている船と別に、ぷかりと1人用の船らしき物が浮いていた。とびきりの馬鹿は馬鹿なりに、ちゃんと物事を考えているらしい。