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な、んだあれ！！！！と、どデカい声で叫びたくなる気持ちをグッと飲み込む。
船長は寝ていたとしてもソファに横になることなんかなくて、大抵座ったまま寝ている、それに、ノックをすれば起きてしまうようで、
そもそも寝ている姿というものをあまり……殆ど……いや、全く、見た事がなかった。
それなのに、そんな船長が、ノックの音でも起きない程に熟睡していたんだろうなぁ、と思えばそれが如何に凄いことかがよく分かる。だってあの船長が、だ。
昨日の夜、宴の席でAさんってどんな人？と船員に聞いた話に、なるほど納得してしまった。
「機械馬鹿」「自由人」「可愛い目の保養」「船長怒らせマシン」と大喜びしながらAさんの事を口々に話す船員達の中、一緒に騒いでいたイッカクが、まぁでも、と続けて
『Aは、このハートの海賊団にとって、母親みたいな存在であり、姉みたいな存在であり、妹みたいな存在なんだよ』と言った。
それに対して否定の言葉を投げかける人は居なくて、ふーん、よくわからん、と昨日は思ったのである。
昨日の様子では、“手のかかる妹”にしか見えなかったから。
でも、ああしてキャプテンと一緒にいるのを見てしまった今、なるほどイッカクの言いたいことが少しわかったかも、と思った。
類稀なる頭の良さに医者としての腕、人間としての器の大きさやカリスマ性。そして何より＿＿＿＿泣く子も黙らせる、目を見張るようなその強さ。
そんな鋭くも力強いオーラでこの海賊団を引っ張っているのがうちのキャプテン。トラファルガー･ロー。
完全無欠にも感じるキャプテンにも、ちゃんと警戒心をゼロにして身を委ねられる人がいるんだなぁ、と、考えて
それは随分と嬉しいなと思った。
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ローを寝かしつけたかったはなし
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作者名：幸せうさぎ | 作成日時：2023年2月9日 0時
