#23 Crimson ページ28
気付けばそのまま、私はぽつりぽつりと言葉を紡いでいた。
「たまに、今日みたいにむかしの夢を見るの、
……もう殆ど見なくなってたんだけど、」
「……そうか」
「でも、エースが居てくれて良かった」
「おれが？」
「うん、前は、怖い夢を見て起きた後、ずっと独りで泣く事しか出来なかったから」
エースの体に頬を寄せると、彼の肌の感触がした。そのままゆっくりと目を閉じれば、エースの鼓動が、聞こえる。
「えーす、の、音が聞こえる」
「…早いだろ」
「……うん」
私と同じくらい、エースの心臓の音は早かった。
「…どきどき、してるの？」
「ああ、してる」
素直に認めるエースは、強いな、なんて思った。
自分から聞いておいてなんだけど。私だったらきっと素直に認められない。
エースのそういうところも、すごいと思うし、私は好きだなぁ、と思った。
ここで、「なんで」と理由を聞くのは、流石にずるいだろうか。そう思ったから、出そうになってしまった言葉を飲み込んで黙る。なのに
「好きな女を抱きしめてて、ドキドキしねぇ訳ねぇだろ」
私の飲み込んだ言葉への答えを、彼が口にした。
「……なんで」
「聞きたいって顔してた。迷ってるみたいな、躊躇った顔」
もう一度顔を上げてエースの顔を見上げる。
真剣な眼差しが、真っ直ぐにわたしを射抜く。
目が合ってしまえば、視線まで縫いとめられたみたいに彼の瞳から目を離すことが出来なくなって。息を飲むことしか出来ない。
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あゆ(プロフ) - エースと恋に落ちる作品もう一作みたいです;; (2023年2月9日 15時) (
レス) @page38 id: d18f4b6c2a (このIDを非表示/違反報告)
幸せうさぎ(プロフ) - chiさん» コメントありがとうございます！なんとか完結まで持っていけて良かったです…！最後の更新に時間がかかったにも関わらず、見ていただきありがとうございました！！ (2023年2月9日 9時) (レス) id: b10acb6a2f (このIDを非表示/違反報告)
chi(プロフ) - なけた( ´:ω:` )おつかれさまでした (2023年2月6日 18時) (レス) @page37 id: 6cc6324467 (このIDを非表示/違反報告)
幸せうさぎ(プロフ) - ベルモットさん» ベルモットさん。眠り姫シリーズも読んでくださってるんですね…！嬉しいコメント本当にありがとうございます！ (2023年2月6日 18時) (レス) id: b10acb6a2f (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 眠り姫シリーズから読み始めました。引き続きこの夢小説に行きつきました。シリーズを通し一貫して雰囲気や伝えたいことが似ている部分もあって安心感があります。 (2023年1月30日 11時) (レス) id: 9942db35dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幸せうさぎ | 作成日時：2023年1月28日 21時
