【ONEPIECE】吸血鬼は死の外科医に拾われる【リメイク前版】 (ページ7)

今日:14 hit、昨日:17 hit、合計:49,544 hit

．ページ7

……少し気になるし、様子を見てみるか。

自分の気配を押し殺し、銃声がした方向に足を向けると。
予想通り、かなり近い所でやり合っていたらしく、直ぐにその音の原因である人影が見えた。

悟られない建物の上にさっと飛び乗り、様子を覗き込むと、3人組の男達と、細身の人間が1人。相対していた。
3人の男達は皆しっかり武装しており、体格も大きい。分かりやすくドクロマークの付いた帽子を被っているその出で立ちはどこかで見たことがある気がした。…おそらく手配書だろう。
反対に細身の人間はフードを深く被っており、顔は見えない。

…もしあいつが一般人だった場合、こんな所で騒ぎを起こされたら明日この島を出る予定が狂っちまうかもしれねぇな。

助ける義理はねぇが、これ以上騒ぎになりそうだったらフード野郎に少し加勢をしてやった方がいいか……と様子を伺う。

そんな中、またパァン、と銃声が路地裏に木霊した。打ったのは3人組の海賊の1人。どうやら先程銃を発砲したのも男達の様だ。

その刹那。地面を蹴ったフード野郎が物凄い速度で海賊へと距離を詰め。
くるり、と一回転、したかと思えば

「っぐ、うわあああああっ！！！」

海賊の1人が大きな叫び声を上げ、崩れ落ちた。
一瞬の出来事だった。目にも止まらぬ速さで、フード野郎は大きな男の背後に周り、おそらく脚の健を切ったのだろう。