【番外編&Ifルート】ファン感 ページ44
ついにファン感謝祭がやってきた。選手たちもワイワイと盛り上がる中、順調に進行していく。
「A、似合っとるよ……っ」
「そーいちふざけんな」
プルプルとそっぽを向いて言われても嬉しくない。なぜ自分だけが女装させられているのだろう。
「Aさんまじ可愛いっす。こっち向いてください」
山下に言われて振り返ると、カメラで連写された。
「宮城」
「はい？」
「どうなっとんねんほんま」
「ペーた、撮るんやったらこっそりせんと」
「おい」
「はい」
「『はい』やないねん。なんで俺だけ女装させられてんの？」
Aがそう言うと、山下は目を逸らして口笛を吹き始めた。
「おいこら」
「……いや、だって……ねえ？」
そう言いながらも山下はカメラで撮り続けている。そして他の選手も面白がって写真を撮り始めた。
「インスタ載せていい？」
「いいけどさあ、いいけどさあ〜」
「Aカップルショットしよ」
颯一郎が笑ってAの手を取る。そして恋人繋ぎをして山下の構えるカメラに向かってピースサインをした。
「やめろや」
「ええやん別に」
颯一郎はそう言うと、そのままAを引き寄せた。そして顔を近づけて写真を撮る。
「うわ、恥ず……」
『それでは最初の方達です！』
どうやらカメラで顔から下を映し、それをモニターに表示させることで誰かを当てるものらしい。外の方で歓声と拍手が聞こえる。
「誰やろ」
回答者席に座っていた由伸と中川は顔を見合わせて考えていた。
「……Aっぽくないすかね、スカート履いてるん」
「確かに。横はそーいちやな」
中川が目配せすると、由伸はボタンを押して回答した。
『さあCOOLチーム、ボタンが押されました！それでは回答を、どうぞ！』
「Aが〇〇のコスプレして、そーいちが△△のコスプレしてます」
『さぁ、正解を発表していただきましょう！』
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作者名：usa426 | 作成日時：2023年11月1日 23時
