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「ナルちゃん」
「卓三？」
ミーティング終わり、卓三に声をかけられる。
「ごめん、タク。先行っといて」
「……わかりました」
「卓三、どした？」
「とりあえず、俺の部屋来てくれないかな」
「うん、わかった」
Aは卓三の後について行く。
「お邪魔します」
「適当に座っといて」
Aはソファに腰掛けた。
「はい」
「ありがと」
グラスに入ったお茶を受け取る。Aはそれを一気に飲み干してから口を開いた。
「で、なんの用事？」
「ああ、まあちょっとね」
そう言ったきり、黙ってしまう。
「なんかあったん？怪我とか」
「いや、そういうわけじゃないんだけど」
「じゃあなに？」
少しの間沈黙が続く。
「……あのさ、なんで連絡先変えたの？」
「は？」
「俺がプロ入りしてから、連絡先変えたよね？」
「あー、うんまあ。ちょうど機種変しよかなって思ってたから」
「ふーん」
「で、それだけ？」
「いや、まだある」
そう言って卓三は立ち上がると、Aの横に座った。
「もう1個聞いていい？好きな人でもいるの？」
「おらん、ほんまにおらん」
「こっち向いて」
「ちょっ」
Aは抵抗するも、両手首を掴まれてしまい、身動きが取れなくなる。卓三の目はなぜかギラギラと光っているように見えた。
――食われる
そう思った瞬間、Aの体が震え出す。
「たく、み。はなして」
「嫌だ」
「本当のこと言うまで離さない」
「離せって！」
卓三はようやく手を緩めた。その隙にAは部屋を飛び出す。
「はあっ、はあっ」
Aはしばらく走った後、立ち止まった。
「くそっ」
Aは壁に拳をぶつける。じんわりと痛みが広がっていくのがわかった。
「……」
Aはスマホを取り出し、画面をつけた。そこには卓三との写真が残っている。日付を見ると、ちょうど7年前の写真だった。
その画面をじっと見つめているうちに、ぽたりと涙が画面に落ちてきた。
「……っ、なんで、泣いてんの、俺」
その写真を削除するかどうか、スマホが聞いてくる。
「っ、消すやろ、普通……」
赤いボタンを押そうとしたところで一瞬だけ指が止まる。
「何迷ってんねん……っ、一択しかないやろ……？」
自分自身に問いかけるように言ってみると、ようやく指が動いてボタンが押された。
「もう、ええやろこれで……」
袖で目元を拭って、Aは再び歩き出した。
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てるてる坊主(プロフ) - ザキさん最高ｗ更新待ってます！ (7月27日 14時) (
レス) @page46 id: 7989449218 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - 雰囲気すごく好きです！頑張ってください！ (7月17日 3時) (レス) id: 67d2f217ce (このIDを非表示/違反報告)
てるてる坊主 - 中野君です！返信ありがとうございます！ (7月15日 15時) (レス) id: 7989449218 (このIDを非表示/違反報告)
usa(プロフ) - てるてる坊主さん» ありがとうございます！！！もしよければその推しさんのお名前を教えてくださらないでしょうか…！短編とかのネタにしたいです！ (7月15日 14時) (レス) id: 15f5f97ad6 (このIDを非表示/違反報告)
てるてる坊主 - 初コメ失礼します。僕の推しが出ててびっくりしてるうえに尊いです。これからも頑張ってください！応援しています！ (7月15日 12時) (レス) id: 7989449218 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usa | 作成日時：2023年7月5日 12時
