あと一歩、君には【男主】

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こうして食堂に着くと、タクはAの手を剥がしてどこかへ行ってしまった。Aは昨日の仕返しをするべく由伸を探すことにする。
「由伸、おはよう」
「げ、ナルさん、おはようございます」
「由伸、朝ごはんとってきたろっか？」
「いや、いいです」
「任せて、悪いようにはせんから」
「宮城連れてくならいいっすよ」
「わかった」
　Aは近くにいた宮城くんも連れて朝ごはんを取りに行く。
「宮城くん、由伸の嫌いなやつってピーマン以外にある？」
「あ、これとこれ食べないです、あとこれも」
「なるほど」
　宮城くんと一緒に由伸が苦手なものを皿に乗せて、ついでに自分の分も持って席に戻る。
「由伸、持ってきた」
「ありがとうございま……ってなんすかこれ」
「え？由伸が嫌いなやつ盛り合わせプレート」
「ほんといい性格してますね」
「由伸ほどじゃないわ、なあ宮城くん」
「どっちもどっちっす」
　由伸は苦笑いしながらAの向かいに座る。
「いただきます」
　そう言って3人で箸を持つと、Aは由伸にピーマンを差し出した。
「ほら」
「嫌っすよ！絶対なんか入ってますから！」
「そんなことない、はい、あーん」
「……あーん……」
　しぶしぶ口を開ける由伸の口に無理やり詰め込む。
「うぇ……」
「ほら、美味しいやろ？」
「……」
　嫌そうな顔でこくりと頷く由伸。Aはその姿を見て仕返し成功と心の中でガッツポーズをした。





【追記】
6話の後、由伸はAくんに消された動画を復元してます。Aくんは機械に弱いのでわかりません。それに漬け込まれてタイガースでも侍ジャパンでも彼は色々されてます。

次回から韓国戦です。多分WBC途中で移行します、キリがいいところで短編とかifルートとかも書く予定なのでお楽しみに。

ep7-韓国戦-→←ep6.5 -朝ごはんで-

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