ep3 -宮崎キャンプ休養日- ページ11
宮崎キャンプが始まって、初めての休日が来た。その日は由伸と一緒にカフェに行った後、宮城くんやダルさんたちと一緒にスワンボートを漕ぐ予定だ。そして夜は宇田川くんたちと一緒にご飯を食べに行く。
早速Aは由伸との集合場所であるエレベーターホールに向かった。
「あれ、おらんやん」
スマホで由伸に連絡する。
A由伸、どこ?
山本由伸え、もういます。
山本由伸ナルちゃんさんこそどこですか?
Aエレベーターホール
山本由伸そこほんとにエレベーターホールですか?
そう送られてきて前をみると、なぜか自販機があった。
Aごめん、自販機あるとこやった
山本由伸エレベーターホールまで行けますか?
『ごめん、ここどこ?』
そこまで打ち込んでからAは自分が迷子であることを初めて認識した。
Aあかん、迷子なってもうた
山本由伸大丈夫ですか?
A不安やけどなんとかするわ
そう由伸に送って、Aはスマホをポケットにしまった。なんとかするとは言ったが、何をしていいのかがわからなかった。人間というのは不思議なもので、一度慌てるとなかなか落ち着かない。その場でソワソワとしていると、
「あれ、Aくん。何してるんですか、こんなとこで」
「タク?」
ひょいと顔を出してきたのはタクだった。
「あー、いや、迷って……」
「どこ行こうとしてたんですか?」
「エレベーターホールに」
「え、正反対ですよ?」
「マジで?じゃあこっちの方に行ったらええねんな」
そう言ってAは歩き出そうとしたが、タクに肩を掴まれる。
「タク?」
「そっちじゃないですよ。もう俺が送っていきますから」
「そうなん?じゃあよろしく」
Aはタクに連れられてエレベーターホールまで歩いて行った。Aはいつもの甲子園球場や練習場ですら迷子になるのでよくコーチやチームメイトのみなさんに迷子になるたびに発見されていた。
「……あ、由伸や」
「ナルちゃんさん!心配したんすよ」
「ごめん、迷った(笑)」
「あ、中野さんもいるんですか?」
「いや、俺は別の用事あるから行けないかな。この人ほんと目離したらどっかいくからよろしくね(笑)」
「5歳児みたいな言い方やん」
「はい、わかりました。ナルちゃんさん、行きましょ」
そのまま2人は車に乗り込んだ。
129人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
てるてる坊主(プロフ) - ザキさん最高w更新待ってます! (7月27日 14時) (レス) @page46 id: 7989449218 (このIDを非表示/違反報告)
えど(プロフ) - 雰囲気すごく好きです!頑張ってください! (7月17日 3時) (レス) id: 67d2f217ce (このIDを非表示/違反報告)
てるてる坊主 - 中野君です!返信ありがとうございます! (7月15日 15時) (レス) id: 7989449218 (このIDを非表示/違反報告)
usa(プロフ) - てるてる坊主さん» ありがとうございます!!!もしよければその推しさんのお名前を教えてくださらないでしょうか…!短編とかのネタにしたいです! (7月15日 14時) (レス) id: 15f5f97ad6 (このIDを非表示/違反報告)
てるてる坊主 - 初コメ失礼します。僕の推しが出ててびっくりしてるうえに尊いです。これからも頑張ってください!応援しています! (7月15日 12時) (レス) id: 7989449218 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:usa | 作成日時:2023年7月5日 12時