32 ページ33
『え……あ…の？』
「痛てぇのか聞いてんだろ」
『あ……はい…』
「俺がどれだけ心配したか分かってんのか」
『わかって…』
ます、そう言おうとしたのに
ぐっと脇腹に力を入れられた
『うぁ…！！
やめっ！！』
「分かってねぇよなぁ、あ゛ぁ？」
どんどん力が強くなる
彼の腕を離そうと抵抗するけど
女の私が勝てる筈がない
『いっ…！！
さ……まとき…さんん…』
痛すぎため生理的な涙が溢れる
「その顔、唆るなぁ」
『…っ！ﾋｯｸ…や…だぁ…』
するりと脇腹を押さえていた手は
今度は私を抱きしめる手に変わる
抱きしめたことによって
ベットに沈んでいた体は起き上がる
「なぁ、どれだけ怪我すれば気が済むんだ？
毎回こんな大怪我しやがって…
そんなに死にてぇのか…」
『違っ！』
「違くねぇよなぁ？
俺らにどれだが心配かけるんだ？あ？」
『う…』
「ほかの奴らが心配してたのは分かったろ」
『はい…』
「だけどお前はまた怪我するんだろ？」
『しないようにします…』
「前もそう言ったよなぁ？」
『はい…』
「Aがいないと俺らは存在しない
それは乱数が前言ったはずだ
確かに俺らは痛みは感じる
だがな、お前は痛みどころじゃねぇだろ
こうやって体に傷が残るかもしれねぇ
後遺症が出ることだってある
そうなったら俺らは
俺らの存在意義を見失うんだよ
何のための個性だ
お前が俺らを大事に思ってるように
俺らだってお前が大事だ
自分の大切な女が
なんでも1人で抱えて突っ走って
壊れたらな
耐えられる男なんてな
いねぇんだよ」
あまりにも真剣な瞳と声に
改めて馬鹿なことをしてしまったなと思う
『ごめんなさい…左馬刻さん
本当に…ごめんなさい…
だから、そんな顔しないでください…』
酷く悲しそうな泣きそうな
何かに縋るような顔
普段の彼からは想像出来ない
「泣くな」
『だって…左馬刻さんに…
そんな顔させる…ほど
私馬鹿なことしちゃって…
皆に迷惑かけて…』
「反省してるのは分かってんだよ
だが言っておかないとお前はまた無茶すんだろ」
『もうしません…から…
だから…
どうか…
私を見捨てないで…』
「あぁ、
見捨てたりしねぇよ
お前は俺の、いや、俺達の
大切な女だ
お前が離せと言っても離さねぇ
どこに行ったって
見つけてやる
だから
安心しろ」
『はい…
ありがとう……ございます…
約束、ですよ…？』
「あぁ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 737人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りんご(プロフ) - 結希さん» 初めまして〜！コメントありがとうございます！刀らぶ好きですよ〜！お友達なりましょう〜← 好きだなんて言われたら頑張れちゃいます〜！地道に頑張りますので宜しくお願いします(^^) (2018年11月15日 2時) (
レス) id: 7bb5722df7 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - ゆきさん» コメントありがとうございます！きゅんきゅんして下さったなら良かったです〜！！地道に頑張りますので宜しくお願いします！ (2018年11月15日 2時) (レス) id: 7bb5722df7 (このIDを非表示/違反報告)
結希(プロフ) - はじめまして！刀らぶ好きなんですか！？おとも((あと、面白いです！もう、なんか好きです！( (2018年11月11日 2時) (レス) id: 647e5eefca (このIDを非表示/違反報告)
ゆき(プロフ) - めっちゃ面白いしキュンキュンします！！！続き頑張ってください!!! (2018年10月13日 22時) (レス) id: e218241d98 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 琴葉さん» コメントありがとうございます！そうです！そこからとってます！気がついてくださって嬉しいです〜！！ (2018年9月17日 23時) (レス) id: 7bb5722df7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんご | 作成日時：2018年6月25日 3時
