【3年A組】time limit 2【柊一颯】

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先生はため息と共にいつもの椅子に腰掛けると


目の前のパソコンをいじり始めた






『それで


話ってなんですか？』




「……コッチ」






そう言って先生はパソコンを操作していた手を止め


ﾎﾟﾝﾎﾟﾝと自分の足の間を叩いてみせる




どういう意味かわからず首を傾げていると


先生は私の腕を引いて自分の足の間に私を座らせた




腕は今度はお腹にしっかりと回されていて


抜け出すことは出来そうにない




この程よい体温が心地よかった









「……俺に聞きたいこと、あるだろ」




『え……』






ないと言ったら嘘になる




先程の先生と刑事さんとの電話の内容




それがずっと心のどこかに引っかかっていた




私が小さく頷くと


顔を覗き込むようにした先生と目が合う






「言ってみて？」




『……文香さんと先生は


どういう関係ですか…？』






そう言うと先生は直ぐに返事はせず


再度パソコンを操作し


1つのムービーを再生した




そこに映っているのは柔らかい雰囲気の女の人で


小さく聞こえる笑い声はきっと先生のものだろう




先生は途中でムービーを止めると


両腕で私を抱えた






「文香は


俺の学生時代からの友人だよ」




『…友人……』




「そう、大切な友人」




『……元カノさん、とかじゃなく…？』




「友人」




『なんだ…』






安心した……




安心…？




何に…？






「嫉妬？」






嫉妬…？




ああ、あのﾓﾔﾓﾔは嫉妬だったんだ…






『たぶん…？』




「多分ってなんだよ」






そう言って先生は笑うと



私の額に優しくキスをした

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