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その後


先生が気を失っている隙に脱出をしようと


ほとんどの生徒が美術準備室へと向かい


教室に残った数名のうち


さくらが自身のハンカチを濡らして


先生の額にそれを置いてくれた






『ありがとう、さくら』




茅野「ううん、気にしないで?




……先生


ずっと具合悪かったのかな」




宇佐美「そんな素振りは見せてなかったけど…


Aは何か知ってた?」




『ううん、何も…』






先生のことだから


心配かけまいと体調が芳しくないことを悟られないようにしていたのだろう






宇佐美「ねえ、あんたは気付いてたんでしょ?」






そう問いかけられた隼人も少し考えるように黙り込んでいたが


吹っ切れたように言った






甲斐「どっちにしろ


コイツはもうコレで終わりだ」






確かに


みんながココを脱出するのも時間の問題かも知れない




膝の上で瞼を閉じている先生の顔をソッと撫でると


うっすらと浮かび上がっている頬骨の輪郭を取ることができた






小宮山「準備室、まだ開かないのかな?」




逢沢「ドアに電流が通ってる上に鍵も掛かってるから


簡単には開かないよ」




小宮山「あっ!」




石倉「おお!ちょっと開いたぞ!




でもこの調子で準備室が開けば


携帯取り戻して助け呼べる!」




花岡「確かに!」




逢沢「リモコン貸して


下手に触ると爆発するよ」




石倉「マジかよ!怖っ!


お前持っとけよ!」






このままだと準備室もあと数分で開いてしまいそうだ




そして


準備室の仕組みにやたら詳しいことと


リモコンを得ようとするところから考えて


内通者は逢沢くんだろう






でも


そんなことは今となってはどうでもよかった




私は…






『……先生がいないと…


生きていけない…』




茅野「え?A、今なにか…」






そんなさくらの言葉を遮るように


何処からか携帯のバイブ音が鳴り響いた

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めぐちゃん - 私は36才です (2020年1月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» ありがとうございます、励みになります!私は17歳ですよ。 (2020年1月3日 21時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - 佐藤。さん» 私は佐藤さんの作品を毎日楽しみに見ています佐藤さんは歳は何歳ですか教えて欲しいです (2020年1月3日 15時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - アオイさん» 身に余るお言葉です…!ありがとうございます! (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» あけましておめでとうございます!頑張ります! (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤。 | 作成日時:2019年11月30日 3時

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