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引かれるまま美術準備室へ足を踏み入れると
先生は手を離して
いつもの椅子に深いため息と共に腰掛けた
『あの
里見くんたちは?』
誰一人として見当たらないためそう尋ねてみると
先生はコチラを見ることなく下を指さした
「眠らせて、中尾と一緒に下にいるよ」
『そうですか…』
やはり、みんな無事らしい
私は小さく安堵の息を漏らすと
両手を握りしめて先生を捉えた
『あの、先生…?』
「ん?」
『どうして、バラしちゃったんですか…?』
その問いかけに先生は一度だけコチラに目をやると
またパソコンに目を戻した
「いつかはバレてたことだ
それと、虫除け」
『虫除け?』
「他の男に言い寄られないように」
『べ、別に
言い寄られることなんてないですよ』
「……本当に鈍い奴だよな」
『え?』
「なんでもないよ
でも
実際里見にも告白、されてたんだろ?」
『なんで知って…
……あ』
「カメラがあること
忘れたのか?」
ちょっと待って
あの時の会話を全部聞かれてたってことは…
「先生
お前が里見に俺のこと好きだって言ってるところが見れて
嬉しかったなー」
そう言ってコチラを振り向き
ニヤリと意地悪な笑みを浮かべる先生に
顔の赤みがバレないよう
私は両腕で顔を隠すことしかできなかった
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めぐちゃん - 私は36才です (2020年1月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» ありがとうございます、励みになります!私は17歳ですよ。 (2020年1月3日 21時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - 佐藤。さん» 私は佐藤さんの作品を毎日楽しみに見ています佐藤さんは歳は何歳ですか教えて欲しいです (2020年1月3日 15時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - アオイさん» 身に余るお言葉です…!ありがとうございます! (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» あけましておめでとうございます!頑張ります! (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:佐藤。 | 作成日時:2019年11月30日 3時