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「……おい」






席に着くと、隼人が神妙な面持ちでコチラを振り返ってきた




出来るだけの笑顔を作って


"なに?" と問い返したが


隼人がその表情を崩すことはない






「里見となんの話してたんだ」




『……別になにもないよ?』




「嘘つくんじゃねえ


俺がお前の嘘も見抜けねえと思ってんのか」






本当に、隼人には全てお見通しなのかも知れない




幼稚園から高校までずっと近くにいて


どんなに小さい変化にも気づいて声をかけてくれていた




けど


ココで隼人に打ち明けてしまったら


里見くんがどうするかわからない




それに


隼人はこの件に一枚かんでいるような


そんな気がしていた






『実は、里見くんを全国大会の会場で見かけた気がしたから


犯人なんじゃないかって思ったんだけど


私の勘違いだったみたいで!




アハハ!恥ずかしいね!』




「……ならいい」






そう言ってすんなりと前に向き直った隼人に


安堵のため息をこぼしていると


前方の扉がガラガラと開かれた






諏訪「里見


あんた疑われてるよ」




里見「……ん?」




小宮山「名推理、聞かせてよ」







そう愛華に突き出されたのはさくらだった




その瞬間、里見くんがコチラに視線を向けたが


小さく首を振って私が伝えた訳ではないことを伝えると


またさくらの方へと向き直った






茅野「いや…


全国大会の会場にいたよね?観客席に




……ジャージ着て」




須永「おい、どういうことだよ」




真壁「そういえば大会の日


ジャージーの上着里見に貸したんだっけ」




河合「なんで貸したの?」




真壁「あの時いろいろと準備に追われてて


なのに急遽駐車場の警備も手伝わなくちゃいけなくなって


たまたま会場にいた里見にお願いして引き受けてもらったんだ」




兵頭「たまたま会場にねえ…




た、ま、た、ま」




里見「試合が中止になって暇になったから


見に行っただけだよ」






詰め寄る兵頭くんのおでこにデコピンをする里見くんの表情はどこか余裕そうで


見ていて腹立たしかったが


言い出すことも出来ない…




そんな状況が


悔しくて仕方なかった

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めぐちゃん - 私は36才です (2020年1月3日 21時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» ありがとうございます、励みになります!私は17歳ですよ。 (2020年1月3日 21時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
めぐちゃん - 佐藤。さん» 私は佐藤さんの作品を毎日楽しみに見ています佐藤さんは歳は何歳ですか教えて欲しいです (2020年1月3日 15時) (携帯から) (レス) id: 0760400581 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - アオイさん» 身に余るお言葉です…!ありがとうございます! (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤。(プロフ) - めぐちゃんさん» あけましておめでとうございます!頑張ります! (2020年1月3日 10時) (レス) id: e3ca0308e7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:佐藤。 | 作成日時:2019年11月30日 3時

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