放課後のお遊び (ページ1)

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「━━━りつ君。」

放課後。既に日も暮れて、辺りに光はない

橋がかかっている土手の下部に、僅かな隙間がある。誰も来ない、誰にも見えない。そんな場所

私はいつものように、自身の膝を枕にして小さく寝息を立てる彼の髪を、そっと撫でるのだった

＊

「りーつー君！」

「今日も元気だね」

「元気だけが取り柄なもので」

自身ありげに微笑んでみる。彼は呆れたように視線を逸らすが、これはいつもの戯れだ

「今日も待つの？」

その問いに私が苦笑すると、りつ君は何かを察したのか、ぼそりと小さな声で「ストーカー」と零した

＊

午後19時。学校も終わり、私はりつ君と下校していた

「君はいつになったらストーカーをやめるの？」

「ストーカーじゃないよ」

「はいはい」

いつものように軽くあしらわれるが、嫌な顔はしていない。無関心と言われたらそれまでだが、私はりつ君の優しさだと思っている

人気のない川岸。橋が、近付いてきた

りつ君が足を止める

私もつられて立ち止まると、徐ろに私を見つめて━━━━━

「な、なに？どしたのりつ君」

「･･･」

抱きしめられた。優しく、大切なモノを扱うかのように

そっか

今日は、寂しいんだね