復讐【嫉妬丸】 ページ25
翌朝、人間姿のベイルはメフィにいた。
自ら破った結界の前に。
「やっぱり。元に戻ってるよねぇ…」
破ったはずの結界は既に元通り、しかもより強力に。
ベイルは好奇心で破ってみようとしたが、ここに来る前にモルテノに言われたことを思い出す。
『神は悪に手加減はしない』
要するに神を挑発するな、という事だ。
ベイルはそのまま何もせず帰ろうとした時、後ろで声が聞こえ、振り返った。
「ッ!?」
それは見覚えのある顔。
昨夜、槍を振り回してきたディアという少女だった。
「…誰? こんなとこで何してるの?」
「え、いや…えっと…」
ベイルは焦る。
姿がバレることはないが昨日の今日だ。
もしかしたら…という気持ちが募る。
「そ、そんなキミこそこんな所で何を?」
「…私は__」
ディアはそう言うと手の中の木の実を見せた。
「…木の実?」
「うん」
「ふ〜ん……それじゃあ私はこれで…」
帰ろうとしたベイルをディアは止める。
「…中に入らないの?」
中、教会の中に。
「…」
「どうしたの?」
ベイルはジッとディアを見下ろす。
そして目線をディアに合わせるとニッコリ笑った。
「私はこれから用があって神父様や神様に会えないんだ。でも今度はちゃんと会いに行くから」
「そう…なんだ」
「うん。あ、でも、このことは神父様達には秘密だよ? 私達だけの秘密。誰にも、誰にも言っちゃダメだよ?」
そう言うと木の実を持っていない方の手に、飴を乗せた。
そして、手を振ってその場を離れる。
「絶対に許さないからね。キミ達を地獄へ落としてやる。神も人間も…」
ベイルの独り言は誰にも聞かれること無く消えた。
✄--------------- キ リ ト リ ---------------✄
ディアちゃんお借りしました
繋げてくださいm(_ _)m
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柊(プロフ) - 終わりました! (2017年4月8日 17時) (レス) id: fe844cdf7e (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 更新します! (2017年4月8日 17時) (レス) id: fe844cdf7e (このIDを非表示/違反報告)
あじ(プロフ) - 更新しました (2017年4月3日 19時) (レス) id: 907bb23346 (このIDを非表示/違反報告)
あじ(プロフ) - 更新しまーす (2017年4月3日 19時) (レス) id: 907bb23346 (このIDを非表示/違反報告)
闇松 - 更新しました! (2017年4月2日 3時) (レス) id: 8d015b109f (このIDを非表示/違反報告)
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