【募集企画】神と天使と悪魔【小説】 (ページ18)

今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:7,295 hit

視線と自論【嫉妬丸】ページ18

レヴィに言われているディアを見て、ベイルは嬉しそうに言った。

｢あら大変！！あの子あのままだと堕天しちゃう！ …ﾌﾟｸｸｯ…あの子凄いね。槍なんかでレヴィがやられるわけないじゃん。私でも倒せないのに｣

そう言ったベイルは神父達を見る。
神父達の視線はディアとレヴィに向いてるようだ。

｢ウゥ…離、せ…！！｣

｢ディアから離れろ！！｣

レヴィがやられることはないだろうと見ていると、ある視線に気づく。

｢レヴィ、気づいてる？｣

｢あぁ、もちろんだ｣

｢モルテノ…見てるの？｣

ベイルが問いかけるも返答はない。
ただ感じられるのは視線と気配だけ。

｢まぁいいや。ところで神様｣

｢な、なに｣

｢まさか、人間だけに戦わせて神様が何もしないなんてことありませんよねぇ？｣

ベイルは神を挑発するように言う。

｢そういえば神父様はさ、神の何を信じてるのさ？｣

神に続いて次は神父に問う。

｢悪魔は確かにひどいヤツ。でもさ、代償を払うだけで何でも願いを叶えてくれるんだよ？ …それに比べて神様はどう？｣

｢どうって…｣

｢何か叶えてくれる？石像に祈る人間をただ見てるだけ。ただ傍観してるだけじゃん。なーんにもしてくれない。｣

ベイルは面白おかしく語る。
そんなベイルに神は反論しようとした。

｢そんなことは＿＿｣

｢ない、って言えるの？私は今まで生きてきて神様のそんなところ見たことないけどなぁ…｣

そう言って神を見た。