笑わせないでよ【シルバー】 (ページ7)

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お約束！ページ7

Aside

あれからAは幾つかの契約(やくそく)をした。

まず、正式にオクタヴィネル寮に転寮すること。そして、出来るだけこのメンバーの誰かと一緒に行動すること。これは私の体調を心配してのことだった。満場一致で決まったらしい。アズールは、流石に私にもプライベートがあると言ってくれたが、私自身、満更でもなかった。

そして、私を退屈させないこと。難しいのでは？とは思ったが飽き性で気分屋のフロイドがこのメンバーでいれるのだから大丈夫なのだろう。

そして、呼び方と敬語について。ジェイド先輩がいらないことを聞いてきた。

「フロイドのことは呼び捨てなんですね。」

『ええまあ、子どもの様にせがまれたので、嫌々。』

「え～？イルカちゃんが先に言ったんじゃん。」

『だからアンタの幻聴だっつーの。』

すると案の定、アズールが反応した。そりゃそうだ。(認めたくないが)自分の好きな女性が、他の男を呼び捨てしているのだから。それを煽るように二人が揶揄う。

「あれあれ～？アズールどうしちゃったのぉ～？」

「フロイドったら、そんな言い方をしては可哀相ですよ。」

『余計なことを……』

闘論の末、(大体察しているだろうが、)アーシェングロットさんを『アズールさん』『アズール寮長』。ジェイド先輩を『ジェイド』と呼ぶことになった。いやいや、なんでジェイド先輩まで呼び捨てなのだろうか。
フロイドはタメなのに不公平だとかなんだとか、よく分からない(屁)理屈を並べられた為、リーチ兄弟とはタメで話すことになった。

因みにアズールさんはというと、「フロイドとジェイドは呼び捨てなんですね……」と、いじけてしまった。

『流石に寮長にタメで話すほど精神図太くないですし、そのくらいの常識は持ち合わせてますよ。気にしなくても、話し方や呼び方に意味なんてあたしは感じませんし敬語や敬称は尊敬の証です。』

そう言うとアズールさんは渋々諦めた。話逸れてない？(※逸れてます)

そして、最後の契約。それは意外なものだった。

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「………それが、『アズールの助手』か」

『まあ、秘書的な仕事を……昨日は色々、心配かけちゃってごめんね。』

スカラビア寮の朝は寒い。寒さにヒイヒイ言いながらスカラビア寮にお邪魔していた。ジャミルにブレザーを返すついでに、なにがあったのかの報告をしに来たのだ。案の定、こっぴどく叱られた。