笑わせないでよ【シルバー】 (ページ13)

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信じれるものページ13

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昼食を済ませて、３人と別れた。アズールが次からは迎えに来ると言ってきかない為、交代制でAを迎えに来ることになった。そこまでしなくてもいいのに。そう思いつつも、愛されているんだなと感じていた。
教室に戻り、次の授業の準備をした。勿論、奴らには絡まれるわけで……

『……どうかした？』

さっきエースに「笑ってんじゃねーよ(怒)」と言われた為、そういうことじゃないんだろうけど笑い方をちょっと変えてみた。ふんわり笑ってみると、案外なにも言われなかった。エースは口を尖らせ嫌々というように目を逸らした。

「……さっきは悪かったよ。お前のことも考えないで。」

『……そっか、あたしもごめん。心配してくれてたのに。みんなに嫌われるのがちょっと怖かっただけ。』

へへへ、とちょっと照れ気味に謝った。

「っとにチョーシいいよな……」

『なんか言った？』

「べっつに〜？」

エースの後ろではデュースとユウとグリムが笑っている。……意外と、恵まれてるもんなのかな。自分が何も見えてなかっただけなのかもしれない。
Aはふと疑問を口にした。

『……ところで、シルバーに何聞いたの？』

４人は「それ聞く～？」と顔を歪めた。なんとなく、自分の過去のことは聞いてるんだろうなとは感じ取れたけど、何をどれくらい話したか、そもそもどっちが話しかけたのかすら知らない。

『何を知ってて何を知らないかをあたしは把握しておきたいし。』

デュースは真っ直ぐに私の目を見た。

「Aの過去、と言ってもほとんど前Aから聞いたことではあったが……」

『どうせ、あたしを説得するの手伝って欲しいとかそんなところでしょ。』

「げー、全部バレてんじゃん。」

『シルバーは正直だからね。アイツの行動はよく分かる。セベク同様。』

「そんな仲いいのになんで縁切ったんだよ。」

『エースには関係ないじゃん。』

プイッとそっぽ向いて誤魔化した。そうだ。エースには関係ない。

『……あんたらが思ってるより向こうはあたしを嫌ってる。だけど、あたしを捨てるのは流石にまずいと思ったんじゃない？拾っておいて、途中で投げ出すのは。だけどそんなことで向こうに迷惑かけるくらいなら、あたしを愛してくれる、仲間にしてくれる人たちの傍にいたい。

……見えない縁より契約の方が幾分か信じれる。』

この世でアズールの契約以上に信じれるものは無い。だってこんなにも欲深さが目に見えるのに。