近づかないで4【歌い手】

番外編《風邪11》 ページ27

セ「よし、これでええんかな？」

『うん』

セ「俺は戻るから何かあったら呼んでな」

『わかった、ありがと』

パタン

…渉さっきよりも苦しそうだな…

風邪ひいたばっかだからうつらないとかないかな？

少しでも早く良くなってほしいし…

………賭けてみるか…

『千羅くん、私が飲んだ風邪薬ってどこにある？』

セ「え？そこにあるけど…」

『ありがと』

セ「待って、口移しで飲ませるとか言わんよな」

………勘が鋭いな千羅くんは

セ「黙るっていうことはそういうことでええんやな？」

し「えぇ…やめときぃや…渉さんだって言っとったやろ？」

『風邪ひいたばっかだからワンチャンないかなって思って』

セ「あるわけないやろ、やめとき」

さ「なぁ、止めない方がええんちゃう？」

セ「は？何言うてんねん」

さ「だってA止めても絶対やるやろ？」

こういう時だけ悠も勘がいいな…

さ「ほら、黙るやろ？」

し「じゃあもしAがまた風邪になったら渉さんにやったってこと言うからな」

『いいよ、それで』

それで治るなら私は全然いいし

セ「絶対折れんな…わかった、じゃあやり」

『っ！ありがと！』



セ(今の表情からして早くわたるんに治ってほしいんやな)

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