【歌い手】痩せてやる

16.過去 ページ17

うん。えーっと…

何から話そう…
お父さんとお母さんはすごい顔が整っている
だから、そんな2人から不細工が生まれる訳もなく、私も弟も顔は整っている。顔は似てないってよく言われるけどね。

で、私がなんで痩せたくないか。

中学の頃、まだ太って無かった頃。
見た目が良いからっていうだけで、男たちが寄ってきた。
告白もされて全員断ったけど、自分に自信があるイケメン達が周りに粘り強くくっつくようになった
当時私は女の子の友達がいなかったから、その男子達を普通の友達として接するようになった。
暴言とかも言えるようになってきた

そこからかな。クラスの女子達が更に距離を置き始めた。

Aは男たらし、という言葉も耳によく入ってくるようになった

別にそんなんじゃないのに

更にクラスで孤立していった私が頼れる存在は、あの周りの男子達しかいなかった

でも、聞いちゃったんだ

ある日、忘れ物を取りに教室に戻った

ドアを開けようと手をかけると、中から声が聞こえた

誰かな？と思い窓から見ると、あの周りの男子達だった

なんだ、良かった。と思ってドアを開けようとすると、聞こえた

「内宮ってさー。態度でかくね？」
「思った。あいつ最近絶対調子乗ってるだろ」
「俺達がイケメンだからって自分の周りに置いて他の女子に自慢しようとしてよんじゃねーのw」
「うわっマジでないわ。
俺明日からあいつから距離置く」
「なら俺も。あいつ俺達いなくなったらぼっちじゃん？」
「何それ超いいじゃん。俺もやる」
「全員で無視しようぜ」

…嘘。
それから私の日常は地獄に変わった。
クラスの全員から無視されるかと思えば、呼び出され水をかけられることも日常茶飯事。

イケメンなんて信用しない
目立ってもいいことなんかない。
ルックスが良くても悪いことばかり。
ひねくれたこの性格もそこからだった。

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