【日常系】異世界転移者のチート声優ライフ３【男性声優】 (ページ21)

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執事４　※挿絵ありページ21

安元side

丁寧に従事しつつ、その全身から感じられるのは高揚感
いつも落ち着いているAの背後にはブンブンと振り回される尻尾の幻が見える

梶「あー、なんか衝撃に次ぐ衝撃で全部どうでもよくなった」

安元「おつかれ」

寺島「えっと、Aは一緒に食べないの？」

「執事は主と食事を共にすることはありませんので」

寺島「そうなの？」

梶「え、せっかくAが買ってきてくれたのに」

寺島「ねー、一緒に食べたかったなぁ」

残念そうな顔をする拓篤と梶くん

「うっ…しかし、従者は長年夢見てきた仕事でもあります。あちらの世界では
　私が従者になるなど到底許されることではありませんでしたので」

安元「たしかに、王族が誰かに仕えたりしたら色々と問題がありそう」

「はい。ですが、そのような立場のしがらみに囚われないこの世界でなら
　従者として誰かに従事することも自由」

立場とかを考えると確かに王族も楽じゃなさそうだ

「ですので、願わくば本日は従者として徹底的に皆様に従事させていただきたく」

そういって優雅な礼をするA

寺島「そんなに熱い夢だったんだ」

梶「じゃあケーキはまた今度一緒に食べようか」

「皆様のご厚意を無下にしてしまい申し訳ありません」

寺島「いいよいいよ、ケーキはいつでも食べられるし」

梶「そうそう」

安元「じゃあ今日はAの長年の夢が叶う特別な日だな」

「はい。皆様のおかげで叶えられる夢ですので、お礼と言ってはなんですが
　皆様にも良い一日を過ごしていただくべく、誠心誠意従事させていただきます」

満面の笑みで意気込むA

寺島「仕えることで夢が叶うっていうのも、なんだか不思議な感じだね。普通逆というか」

梶「まあ、執事になるのがAの夢ならいい、の…かな？」