【日常系】異世界転移者のチート声優ライフ３【男性声優】 (ページ20)

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執事３ページ20

寺島side

「良い事を思いつきました」

寺島「なんとなく想像はつくけど・・・なに？」

「せっかくこの世界の従事職の恰好なのですから
　私も今日は皆様に従事させていただきたいです！」

安元「従事」

「この世界で執事という職がそれほどに認知されているとは存じ上げませんでしたが
　皆様がご存知の職業で、経験もあると。そうとなれば話は早いです」

梶「経験があるっていうと誤解を生むけど…」

「従事職に違和感を持たれないのであれば、私も思う存分従事することが出来ます
　実は前の世界では従事職に興味があったのですよ」

昔を思い出しているのか、懐かしむような微笑みを浮かべるA

「如何せん私の従者は変わり者が多く、周りの従者と比べると一癖も二癖もありましたが」

安元「そんな人に従事されるの怖いんだけど」

「大丈夫です。あの者達が常識的でないと理解できる程度には私は常識的でしたから」

寺島「それは大丈夫なのかな･･･ていうか、やっぱりいたんだ。従者」

梶「従者？」

寺島「あれ、梶くん知らないっけ。Aくん、前の世界では王様だよ」

梶「おーさま…？」

「それは正しくありません。父が王なので、私は王族の一員でしかありません」

梶「へ？」

さらっと伝えられた衝撃の事実に呆然としてる梶くん

なんか梶くんっていつもふとした時にそういう事知ってるイメージ
不憫体質なのかな

「皆様から反対意見も出ないようなので、早速従事させていただきましょうか」

見るからにテンションの上がってるAくん
『待て』と言われた犬のような顔でこちらを見てくる

寺島「・・・いいよ。って言ってもこっちは何したらいいのかわからないけど」

『よし』と言った瞬間に目の前の風景が変わる

花が満開に咲き誇る庭園の中心にある東屋…いや、洋風だからガゼボかな？

安元「なっ」

梶「ぅえ？！」

「何をするもなにも、何もしなくてよろしいのですよ。その為に私がいるのですから
　些事は全て私にお任せください」

驚いている俺たちをよそに
座らされた目の前のテーブルにケーキと飲み物が並べられていく

飲み物も、俺と梶くんの前には紅茶、安元さんの前にはコーヒーと
それぞれの好みに合わせて用意されているらしい

「皆様小腹が空いていらっしゃった様ですので、先程いただいたケーキをご用意しました」

そう言いながら紅茶を注ぐA
めちゃくちゃイキイキしてるじゃん