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どーしよう、、、友達が枕とか想像もしてなかった。
止めてもいいのかな。
きっとデビューがかかってる。
覚悟があったから私に帰れって言ったんだ。
私の、私の恣意で勝手に止めていいんだろうか。
プルルプルルル
「ヨボセヨ?」
「あー..今母さん達とばったり会ってさ、PDニムからご飯行く許可もらったんだけど来るよね?」
ヨンジュンさんがワクワクした声でそう話すけれど私はそれどころではない。ごめんっヨンジュンさん
「ごめんなさい..予定できたので..」
「そっか。仕方ないね」
「..すまません。..あの、ヨンジュンさん。」
「..ん?どした?」
「友達が困ってる時って友情とデビューどっち取ればいいですか?」
「そりゃ俺らからしたらデビューだけど..友達が辛い思いしてるなら友情だな」
ハユンのデビューと、私達の友情。
さっきの肩、震えてた。
..怖かったんだ。
止めなきゃ。それで嫌われたっていい。ハユンは実力でデビューできる存在だ。それに嫌な思いしてるハユンなんて見たくない。
とりあえずハユン達が行った方向に私も足を進める。
でかいホテルの最上階。ハユン達に追いつくと部屋に入ろうとするおっさんとハユン。
「ま、まって!!!」
「..え?」
「ま、枕は、よくないです。は、は、犯罪です。」
私は咄嗟にハユンを掴んでたおっさんの手を取る。
ダメだ。声と体が震える。もっと考えてから突っ込むべきだったなんて後悔してももう遅い。
「..君さ。自分が何してるかわかってるの?」
「わ、かってます。」
「わかってないな。君のせいでこの子がデビューできなかったらどーする?1人の夢を壊すことになるんだぞ。」
「...それ..は...」
「君、いい目だね。..そうだ。こうしよう!」
「君が僕の相手をしてよ。そうしたら2人でデビューさせてあげる。君もデビューできるしこの子も嫌な思いせずに済む。いい条件だろ?...まさかこの状況で逃げようなんて..なよな?」
そう言いながら私のお尻に回る手に背中がぞくりとする。
ああ、ほんとにやだ。私は涙が出そうになるのをグッと堪えた。
「だ、だm「わかりました。」」
「..話がわかる子じゃないか」
止めようとするハユンを遮って同意するとおっさんは私の頭を撫でる。ヒュニンの手とは違う暖かく無い手。
なんで、恋すらしたことないのにこんな目に遭わなきゃいけないんだ。
私は身体中を駆け巡る嫌悪感を我慢しながら開けられた扉に足を踏み入れた。
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作者名:チーズケーキ | 作成日時:2024年2月19日 14時