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「オンニー!早く治して帰ってきてくださいね!」

「うん笑ありがとう」



私達は練習の時間があるのでそんなに長くもいられない。
先輩達は名残惜しそうに病室を出て駅まで歩く

駅に着いたあたりで私は忘れ物をした事に気づいた。


「忘れ物したんで戻ります。先輩達先行っててください。」

「A迷いそう笑 残ってようか?」

「どこにあるかわかんなくて待たせそうだから大丈夫です!無理そうなら電話します!」


OKと背を向けて歩き出した先輩達。
私は急いで病院に戻る。忘れた場所は検討があったのでいそいでむかう。


「...あった。」


忘れ物を見つけると中庭の物影からいつも聞いてる音源が流れてきた


「..うそ」


そこには軽くだけど踊っているサラ先輩。
その姿は柔らかく繊細。本物の花を見てるみたいだった。


「..あ、Aさん」

「..すみません」

「なんで謝るの笑 ちょっとこっちおいで、話そう」


私が謝るとなんでよ〜と笑顔のサラ先輩。
私が隣に座るとサラ先輩は口を開いた


「..ごめんね、プレッシャーだよね」

「..」

「正直、悔しくないって言ったら嘘だよ。なんで私じゃなくて入って間もない子がっておもってた」

「だけどさ、すごいよ。苦手な歌も克服して、ダンス、ラップ。なにをしても引けを取らない。あーこの子なんだなぁって練習動画見て思っちゃった」


「だから、もっと自信持ってよ。そうじゃなきゃ代わった私の面子がもたないよ笑」


「..ありがとうございます」


なにを言ったらいいかわからない。
自分が悔しいはずなのに、仲良くもない私のこと励まして、褒めて、辛い表情を出さないように気を遣って。



きっと、このチームにはこの人が必要なんだ。
私じゃ代わりなんて務まらない。

このチームにいるのは私じゃない。


私はサラ先輩に深々と頭をさげて、その場をさった。








その2週間後。サラ先輩が退院した日。





私は事務所を、練習生を辞めた。

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作者名:チーズケーキ | 作成日時:2024年2月19日 14時

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