2月 ページ41
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「お疲れ様でーす」
私が事務所にいくともうそろってるオンニ達。
また最後だ。急いで着替えて練習室にいく。
デビュー候補生としてこのグルにはいって4ヶ月ちょっと。
先輩達とはだいぶ仲良くなった。
先月の月末評価では全体の雰囲気があってない。デビュー候補生には見えない出来だと怒られていた。
理由は明白、私が完全にそのグループの雰囲気にあっていない、完全に馴染めていないからだった。
今まで姉を目指してきたからガールズクラッシュの特徴を掴むのが難しい。
毎日練習を夜遅くまでしているのだけれどなかなかうまくいかない。
「お疲れ様。A、ちょっといい?」
「..はい?」
「あのね、サラオンニの手術が昨日終わったみたいで私たち明日お見舞いに行くんだけどくる?」
サラオンニ。
この事務所で1番上の先輩だ。サラ先輩は2ヶ月前の練習中に腰と膝を痛めたのに無理して練習してたら手術することになったらしい。
その手術が昨日行われたらしく、先輩はお疲れ様と少しだけ会いに行く予定らしい。
「行っていいんですか?」
「いいよ。多分。オンニ優しいし」
ジア先輩のお言葉に甘えては、お見舞いに行くことにした。
「オンニ〜!!!」
「うわぁ!皆お疲れ様!」
病院に行くと綺麗な横顔でベットに座っているサラ先輩。
全盛期の時よりも少しげっそりした顔だ。手術によるストレスなのだろうか
「..あなたがAさん?」
「そうです!!」
「今の曲難しいかもだけど..頑張ってね!!私でもできたから大丈夫!」
「あ、はい!」
私にポジション奪われて悔しいはずなのに笑顔でそんなそぶりを見せない先輩。
きっとこれを皆はプロと言うんだろう。
「オンニー!聞いてください!!」
私以外の6人が親しそうに先輩と話をしている。
先輩達ってこんな顔するんだ..
練習や宿舎ではみたことのない顔。
その顔はサラ先輩のことを本気で尊敬して、本気で好きなそんな顔。
本当に先輩のことが好きなんだ。当たり前か。サラ先輩も練習生5年目、周りも3.4年目だ。1年しかいない私がわからない絆がここにあるんだ
私はその光景を見ることしかできなかった。
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作者名:チーズケーキ | 作成日時:2024年2月19日 14時