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「おはようございます。」
「..きたｗｗ」
私が事務所に戻ってきてから変わったこと。
それは私が事務所に入ると空気が変わることだ。それ自体はたいしたことじゃない。
無視すれば済む話だからだ。
だけど陰口やたまに隠される靴に私はうんざりしていた。
デビュー組になってからあからさまないじめはなくなったけれど、それでも冷たい視線や悪口は止まらない。
ロッカーを開けるとまたなくなっている靴にため息をつきながらスタッフさんに靴を借りに行く
…ったく昨日の夜持ってたのかな。暇かよ。
「…すみません」
学校でもうまくいってない私にとって事務所でのいじめは精神的に来るものだった。
これ以上心配をかけたくない私は誰にも相談できずにいた。
唯一の助けは学校でのテヒョン達や先輩たちだけ。
「なんであいつなのかほんとに理解できない」
「日本人だからって優遇されてんの。ちょっとダンスできるだけじゃん」
「整形したらデビューできるなら私もしようかな...」
「やめなよ〜ww」
聞こえないように言っているのかわざと聞こえるように言っているのか真偽は定かではないが私のことが嫌いなことは確かだった。
姉の死よりもしんどいことなんてないと思ってこれまで生きてきたし実際そうだった。
どれだけ厳しい練習もあの時を考えるとへっちゃらだった。
今はまだましな方で、戻ってきてすぐは、マットを持って練習室でストレッチをしているとわざと当たってきたり水をかけられたり、悪口なんて止まらない。
デビュー組になって練習生たちと会うことが少なくなって直接的な攻撃も少なくなったけれど完全になくなったわけはない。
廊下ですれ違えば鼻で笑われ、ロッカーを開ければ靴はなくなり、練習室へ行けば悪口が言われている。
だからって課題は減らないし、寝る時間だって増えない。
そんな日々を過ごしていると私の精神は徐々に擦り切れていった。
「おはよ〜今日も早いね〜」
「私だけこのコンセプト消化できてないので…」
本来、10時に練習開始だけどみんなと同じ時間に行けば確実に悪口を言うから早めに来て練習をしている。
先輩たちは気づいてるのかわからないが全く触れてこない。
変に同情されるより全然いいんだけど。
それでもやりにくいことには変わらない。
…どうにかならないもんかね
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作者名：チーズケーキ | 作成日時：2024年2月19日 14時
