逆境の中で咲く花はどの花よりも美しい (ページ28)

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「..A..お疲れ様。頑張ったね。」

「..ハユナ。」

しれっとどっかいったウォニョンア
やっぱり、気が使える優しい可愛い後輩だ。

「...ごめん」

「..よく頑張ったね。本当に。Aが一番かっこよかった」

「...ごめん..本当に」

「なんで謝るの笑大丈夫だよー！！」

立ち尽くす私に抱きついてくれるハユン。
私は抱きしめられた腕の中で泣くことしかできない。
ハユンのパートを奪って掴んだデビュー評価だったのに。
ここに立てたであろうハユンを蹴落としてここまできたのに..
私は面目なくて顔を上げられない。

「オンニばっかりずるいです！」

「そーだそーだー！A〜！」

「うわっ！！」

後ろから横から飛びついてくる可愛い子達。
泣いている私をみんなが抱きしめてくれる

「..オンニ、大丈夫ですよ。」

「Aが一番はじめに練習室きて一番最後まで練習してたの私達知ってるんだから」

「..一緒にデビューはできなかったけど、でも、Aは大丈夫だよ」

ウンビオンニやユジン達の声。
なんていい子たちなんだ。自分達がデビューして喜ぶべきなのに、落ちた私を気にして抱きしめてくれるなんて。
本当に涙が止まらない
早く。ちゃんとおめでとうって言わなきゃ。

「デビューおめでとう..！！早くそっち行くから。オンニとデビューするべきだったって思わせちゃう！」

「もー思ってるんだってば！！」

私の軽いボケに周りは笑う。
そうだよ。私はこうじゃないと、デビューできなくて泣いてる場合じゃない。

早く練習がしたい。

私は練習生、スタッフ全員に1人ずつに挨拶をして、足早に会場を出た。